出版社内容情報
【内容紹介】
言語の基本は話し言葉であって、書き言葉はその写しないしは延長にすぎない。しかし、戦前の国語教育は、読み書き習字を中心としており、話し言葉の教育は顧みられることもなかった。この話し言葉に初めてアカデミズムの光を当てた本書は、一方では難解とされるソシュールやイェスペルゼンの言語理論に導かれつつ、他方ではトンチ教室や漫才、落語といった学問の周縁部分(マージナリア)の援用によって目のさめるような新しい日本語学を展開する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
10
◆どこで拾ったか失念。たまたま研究室の机の上に置いていたのであるものから読むか、と思ったが、本当に読まんとあかん論文の類がわんさかあるのと、日本語マメ知識的な本としては結構がしっかりしていて気軽に読むのも気が引けるので1/3ほど読んで終了。2020/01/29
jjm
5
実家の本棚より。初金田一春彦さん本。「話し言葉の技術」というタイトルだが、これを読めばあなたも話し上手になるというようなハウツー本ではない。戦前まで顧みられることなかった話し言葉に初めてアカデミズムの光を当てた書籍(と背表紙にも記載あり)。話すとは?から、話題の吟味、文脈の構成、表現の工夫という大項目の中に、さらに細かい分類や例で述べられていて非常に勉強になる。春彦さんを調べていたら、長男の真澄さんは子供の頃、国語が苦手で、早大理工を出たが、その後言語学研究に転じ、慶大教授、現長野県立大学学長とすごい経歴2021/05/23
yuya
1
書き言葉より話し言葉が先2019/05/27
kukikeikou
1
昭和30年頃。終戦後口語体、話し言葉というものが研究や教育の対象として登場した時代であることを思えばなかなか迫力のある本。当時の主要な話し手であるNHKアナウンサーの内容からの引用が多く、しかもなかなか素晴らしいのが多い。NHK恐るべし。トニー谷のオヒップ・ブリリンコンが一番の収穫かも。2014/11/06
しゃま
1
話し言葉を論理的に解説。論理的思考の人にはいいかも。2012/11/08
-
- 電子書籍
- ファースト・ガール(1) フラワーコミ…