内容説明
魅力的な人間模様が織りなされた歴史から説きおこし、エンジンや発電所などの現代的応用までを見すえた、初学者にやさしい、こだわりの熱力学本。実例の記述が豊富、数式の展開が親切丁寧で、クイズや例題に答えるのが楽しくなる。
目次
天才の系譜：熱力学ことはじめ
熱い冷たい科学：古代エジプトから１７世紀まで
期待を込めて気体を膨張させよう！時代は１８世紀へ
スパイ大作戦：熱と温度と００７の関係は？
暴れん坊を制する至高の法則：熱力学第１法則へ
熱力学の胎動：歴史的瞬間が頻発した１８世紀
理想の人の七変化：地球を守る秘訣を探そう！
等圧変化ののぞき窓：エンタルピー
点火された導火線：永久と理想のはざまにて
熱力学の分水嶺：エントロピーと熱力学第２法則
もっと自由を！ガソリンエンジンの歴史としくみ
よみがえる古代エネルギー：火力発電の舞台裏
役に立つエネルギーとテコでも動かぬエネルギー
著者等紹介
飽本一裕［アキモトカズヒロ］
１９５４年山口県生まれ。広島大学理学部物性学科卒、カリフォルニア州立大学物理・天文学科博士課程修了。Ｐｈ．Ｄ．。ロスアラモス国立研究所を経て、帝京大学理工学部電気電子システム工学科准教授。専門は広い意味でのプラズマ理工学、環境科学など。自身、高校までは学校の勉強が嫌いだったので、勉強嫌いの学生たちに学問の面白さを伝えることをライフテーマとしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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nbhd
14
「時速40㎞で走る2tトラックが急停止したときにブレーキで発生した摩擦熱を使うと、1杯150㏄のコーヒーを何杯沸かせるか？」「高さ100mの滝から水が落下するとき、滝つぼの水温は何度上昇するか？」など、具体的な現象をイメージしやすい例題がたくさん詰まった熱力学本。こうした例題は、イメージを掴みやすいものにしていて、学習すれば定理や法則が身に着くという点で役に立つ。が、ふだんの僕の生活は熱力学的な課題に全く直面していないので、こうした例題に興味が湧かないことに気づいた。むしろ数学的方向に興味があるのだな。2021/07/12
たっくん
2
これまでに読んだ熱力学の本の中で、一番分かりやすかった。 いろいろな概念の背景の説明が分かりやすいです。2009/01/29
sato yu
0
時代背景の細かい描写があり、普通の参考書とは一線を画している。2012/08/16
夜桜銀次
0
温度計の歴史から超伝導の発見まで、歴史の流れも追いつつ学べた（といっても、8割弱くらい？） クイズや例題がちょくちょくあり、後半は車のエンジン、発電所など工学系の話題もある。 大学の教科書・講義で分からない時に、参考になるかも？ ただ、手元の第1刷は誤植も多いように感じました。自分の理解が間違ってるかもしれませんけど...2023/10/10
ほし。
0
読みやすかったけど難しかった。多分また読む2021/03/28
