内容説明
本書は、植物群落への理解を深め、生態学的基礎にたちその具体的な保護手法を示すことを目的に作成された。まず第1章では植物群落とは何か、また、その植物群落の保護をめざすレッドデータ・ブックについて基礎的な内容を解説する、第2章では具体的な植物群落の保護と生態学的管理・復元のための科学的手法について自然林、二次林を含めて解説し、日本各地から関連した保全事例を集め、今後こういったことを目指す人の参考とした。さらに第3章では植物群落を利用した環境教育や身近な保全管理の問題を解説した。
目次
1章 植物群落の成り立ちとその保護の考え方(植物群落とは何か;植物群落の現状と保護の意味;植物群落保護の考え方)
2章 植物群落の保護と生態学的管理・復元(保護区による管理;湿原における保護と復元;二次植生の管理;草食獣による植物群落への影響とその対策;ビオトープづくりにおける群落の保持・復元)
3章 植物群落とのふれあい(自然とのふれあい活動;ビジター管理による植生保全)
著者等紹介
大沢雅彦[オオサワマサヒコ]
1946年生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。専門は植物生態学。1990年より(財)日本自然保護協会理事。現在、保護・研究委員会委員長を務める。これまで「わが国における緊急な保護を必要とする植物群落の現状と対策:植物群落レッドデータ・ブック」の調査、作成に携わってきた
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