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無限粒子系の科学

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  • サイズ A5判/ページ数 226p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784061539754
  • NDC分類 428
  • Cコード C3041

出版社内容情報

確率モデルの先端、無限粒子系の日本初の書。 数理科学のみならず、物性物理、生物化学、その他さまざまな分野で最近注目され始めている無限粒子系の基礎から応用までをわかりやすく解説。

内容説明

無限粒子系は、空間構造を有した、有限個或いは無限個の粒子が確率的に相互作用しながら時間発展する確率モデルの総称である。モデルの解釈によっては、粒子は伝染病患者やインターネット上のコンピュータ等に解釈される。無限粒子系は実に様々な種類のモデルを含むが、本書はその中でも代表的な以下のクラスに焦点を絞った。このクラスは、物理学、化学、生物学、工学の広範囲な分野で普遍的な挙動が見られるモデル群で、簡潔に言えば、全ての場所に粒子が存在しない自明な状態だけが吸収状態になっているモデルであり、一般に有向パーコレーションの(相転移)普遍性を持つとも呼ばれる。このクラスの数学的な結果は限られており、しかも今後の更なる研究が強く望まれている現状を勘案し、本書ではこのクラスに属するモデルの相転移現象について、主に数学的な立場より、他分野との関連もふれつつ概説した。

目次

第1部 離散時間の無限粒子系(DKモデルの定義と基本的な性質;相関等式と相関不等式;Harrisの補題;双対性;極限定理と生存確率;q=1のライン;有向パーコレーション;q=0のライン;その他の話題)
第2部 連続時間の無限粒子系(コンタクト・プロセスの定義と性質;相関等式;双対性;Harris‐FKG不等式;Harrisの補題;Katori-Konno法;BFKL不等式;Holley-Liggett法;Holley-Liggett法に対応する相関不等式;拡散的コンタクト・プロセス;ツリー上のコンタクト・プロセス;今後の研究課題;練習問題の解答;参考文献)

著者等紹介

今野紀雄[コンノノリオ]
横浜国立大学大学院工学研究院教授。博士(理学)。東京大学理学部数学科卒。東京工業大学大学院理工学研究科博士課程単位取得。主な研究テーマは、無限粒子系、量子ウォーク、複雑ネットワーク(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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