内容説明
1960年代に発見されたシトクロムP450(P450)は、近年になって花の色から環境浄化、薬剤代謝から脳の働きにまで関与することが明らかになり、その研究はいまや爆発的に進展しつつある。ゲノム上のP450遺伝子の数も2000種以上が知られるようになった。本書は、P450の分子的性質、P450遺伝子の構造や発現調節、P450が触媒する反応の機構などについての最新の基礎知識を、現在研究の第一線で活躍し、国際的にも高い評価を受けている研究者が執筆・編集したものである。今世紀における生命科学の発展を理解したい人々の必読の書であり、新たにP450の研究に参加する研究者・学生の座右の書ともなろう。
目次
1 シトクロムP450概説
2 P450の分子的性質と反応機構
3 P450遺伝子:構造と発現調節
4 動物のP450酵素系
5 植物のP450酵素系
6 微生物のP450酵素系
7 P450についての研究資料のデータベース検索
著者等紹介
大村恒雄[オオムラツネオ]
1953年東京大学理学部化学科卒業。九州大学理学部教授、九州大学大学院医学系研究科教授を経て、現在、九州大学名誉教授
石村巽[イシムラユズル]
1960年京都大学医学部医学科卒業。慶応義塾大学医学部教授を経て、現在、University of Texas Health Science Center at San Antonio Visiting Professor、慶応義塾大学名誉教授
藤井義明[フジイヨシアキ]
1963年東京大学理学部生物化学科卒業。(財)癌研究所生化学部長、東北大学理学部教授、東北大学大学院生命科学研究科教授を経て、現在、東北大学名誉教授、筑波大学客員教授
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