内容説明
本書は、有機化学を志す学生たち、特に、卒業研究を始める学部生から大学院生を対象として、誤った実験法によって事故を起こさないようにと、逆説的に「失敗を糧にして」正しい実験法を導き出そうと企画したものです。闇から闇へ葬り去られていた実験室の失敗・事故例。イラストや図版をたっぷり入れて紹介します。
目次
1 設備および保安器具を原因とする事故例(蛇口破損;水浸しの実験室 ほか)
2 実験操作に伴う事故例(徹夜;パンスト厳禁 ほか)
3 試薬を原因とする事故例(濃硫酸;硫酸希釈 ほか)
4 分析機器を原因とする事故例(NMR管粉砕!;NMRの中に鉄製のピンセットがああ! ほか)
著者等紹介
田中陵二[タナカリョウジ]
工学博士。1999年群馬大学大学院工学研究科博士課程修了。現在、群馬大学サテライト・ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー講師
松本英之[マツモトヒデユキ]
理学博士。1967年群馬大学大学院工学研究科修士課程修了。現在、群馬大学工学部教授
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感想・レビュー
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ダーブラ
2
この商売をやっているとあるあるとしかいいようがない事例がたくさん出てきます.しかし,著者のだぶ先生,元素単体や鉱物の結晶の美しさに関する著書(とご本人のTwitter)の印象が強かったのですが,こういう著作もおありなのですね.2020/02/18
和彦有住
1
電子化済み2020/06/06
スクミリンゴガイ
1
あまり堅くなく、読み物として楽しめました。化学者の事故は一歩間違えれば死ですね…おぉ怖い怖い2013/12/06
クリス
0
ゴム栓で温度計を固定すると、読みたい部分はいつもゴム栓の後ろに隠れている。 有機合成あるある! 研究室時代を思い出しました。この本が好きな人には「教科書にない実験マニュアル」もおすすめ!2016/09/04
ウンティ@十五夜の読書会
0
再読。化学の知識はないけれど事故の根っこは日常生活にも同じものが沢山ある。笑えるけどやっぱり笑えない。2013/07/27