内容説明
超分子や分子集合体はどうして結びついているのだろう。どうしてタンパク質の高次構造はひとりでに再生するのだろう。インクは消しゴムで消せないのに、エンピツ書きはなぜ消せるのだろう。いま、新しい化学結合論が求められている。これからの時代の結合論は、強い化学結合力から弱い分子間力までを包含し、分子集合体や生命現象の解明に有効な方法論を提示するものでなければならない。本書は、この要求に応えようとするささやかな試みである。
目次
1 物質と化学的結合力
2 分子間相互作用
3 静電的相互作用とファンデルワールス力
4 水素結合的な相互作用
5 CH/π相互作用
6 分子間力の特徴
7 分子間相互作用の研究法
8 分子間力から見た有機化学
9 ホストとゲストの化学
10 生体分子の構造と分子間力
11 生命科学と分子間力
12 分子間力の応用




