出版社内容情報
【内容紹介】
大リストラ時代をチャンスに転じる法!
離職理由と就業情報──日本では、離職はあくまでも非自発的なもの、あるいは、自発的であっても、家族などの個人的理由や仕事に不満を持つプッシュ要因による離職が主だと想定されてきたのではないだろうか。……米国の労働者が日本の労働者よりプル要因によって離職する割合が多いとすれば、何がこの違いを生み出しているのだろうか。この違いを説明する1つの要因として労働市場における情報の伝播が考えられる。当然のことながら、現職に不満はないが、他に選択肢としてもっと良い職があったので現職を辞める場合には、現職よりもっと良い仕事についての情報がまず入手されねばならない。これは、労働市場における、他の仕事や会社という選択肢についての情報量の多寡、すなわち、労働者間で伝播される就業情報量に依存するだろう──。本書より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よく読む
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弱い紐帯で有名なグラノヴェダーの訳者。日米の転職を比較した統計が多く載る。米国は転職市場が活発なため、たまにしか会わない人から仕事の誘いを持ちかけられることが多く、仕事を探さなくても機会がおとずれる。日本の終身雇用のように、同じところに長くいると転職しなくなる。たまにしか会わない人との縁故を大事にすることがキャリアに大事。仕事は探さなくても誘われるものだ。もちろん、仕事にはまじめに取り組み、自分の評判をよくしておくこと。2017/03/07
かとたか
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なぜ社会学者が転職について書くのか、ずっと不思議だった。が、転職という事例から、関係の強弱について論じられており、社会学としての役割を感じた。転職に限らず弱い紐帯が重要になる、という論は、個人化する現代だからこそ起きている現象だと理解した。ただ、これだけデジタル上のつながりが強まる中、紐帯の分類自体、再検討しても良さそうだ。2025/04/23
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