内容説明
分離・差別、自由へのプロテスト、リアルな自己表現、そして今、多彩な黒人スターが画面で躍る。社会の大鏡であるアメリカ黒人映画の魅力を探る。
目次
第1章 アメリカ黒人映画の父(1910~40年代)
第2章 最初の黒人大スター(1950~60年代)
第3章 大手映画会社による初の黒人監督映画(1960~70年代)
第4章 ブラックスプロイテーション映画(1970年代)
第5章 エディ・マーフィとウーピー・ゴールドバーグ(1980年代)
第6章 スパイク・リーの黒人魂(1980~90年代)
第7章 デンゼル・ワシントンとホイットニー・ヒューストン(1990年代)
第8章 黒人俳優の四天王
第9章 90年代の新しい映像作家たち
第十章 新しい黒人俳優たち
第十一章 黒人のプロデューサー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
20
人選ミスではないだろうか、と思った。つまり、残酷だが「期待外れ」。だが、この著者には荷が重いのでは。黒人(と敢えて書く)文化と映画の関係は、例えば文学や政治をひっくるめてバックボーンとして考慮した上でこそ論じられなければならないのではないか、と思ったのである。ヒップホップも無視出来まい。そこまで本書の射程は深くない。ただ黒人が出た映画を卒なく整理しているだけ。逆に言えば、そうとしか論じようがないほどこの問題は手強いとも言える。よくやっている、とは思うが……『アメリカ映画の大教科書』を口直しに読んでみようか2019/11/13
ネムル
3
俳優と作品を中心に、アメリカ黒人映画の流れを紹介。作品論、映画・社会史への踏み込みはあまりないので、軽く目を通す感じで読む。あと、フライシャーの『マンディンゴ』についても触れていない。2014/02/06
ポルポ・ウィズ・バナナ
2
ワッツ暴動以降、暴力の方向は「白人→黒人」から「黒人→白人」に変わった──って書いてあるんだけど。ヒくわ。2022/03/19
ポルポ・ウィズ・バナナ
1
「人々は50年代について考える時はエルヴィスを、60年代についてはビートルズを思い浮かべる。それと同じように、人々が80年代について考える時には、エディ・マーフィーを思い浮かべるようになって欲しい」2012/09/07