内容説明
「頭のよさ」とは何なのか。それは測れるものなのか。知能検査の成立、その後の歪んだ歴史、荒唐無稽なエピソードの数々―IQ神話を徹底検証し、知能観の見なおしを迫る。
目次
第1章 身近なIQ
第2章 知能検査の成立
第3章 歪められたIQ
第4章 差別と偏見と
第5章 IQ神話を超えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
7
△なんとなく言いたいことはわかりますが、なぜそうなのかはわからなかったです。終盤は流してしまいました。動物の知能指数は面白かったです。2020/08/15
いとう
3
劣等児にたいする処遇が曖昧、恣意的だったのに対し、ビネーは検査を作成して判断できるようにした。ビネーは検査で「知能」を測定しているとは考えなかったし、数値化することもしなかった。ビネー以降の研究者たちが、数値化し、序列化し、自分たちに都合の良いように知能観を作っていった。知能の測定はパノプティカル(一望展視装置)。もちろん、知能検査にも「自己のテクノロジー」、つまり、自分を把握するために便利でもある。それでもやはり、知能指数で序列化する道具となった知能検査の罪過は大きい。2025/12/10
気まぐれ天使
0
32013/07/24
hikaru
0
知能指数(IQ)というと、その語句から客観的な数値であるような印象を受けるが、IQとは測定する方法や環境(時代や文化)に依存し、そもそも存在するかどうかもわからない量を測ったものである。知能検査は歴史的には、児童の分類(援助が必要かどうか)のためにビネが考案したものだが、「知能」が極めて人間の関心を引く対象であるため、優生学や移民政策などの排他主義に利用され、謂れのない差別や階級を生み、今日でもそのような誤解や偏見が続いている。本書はそういった「IQ神話」を批判し、知能観の見直しをコンパクトに提示している2013/05/06
偽教授
0
門外漢が書いた素人向けの本。IQ批判が主題だが、これを再批判的に読解できないようでは専門家はやってられません2012/07/28
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