講談社現代新書<br> ジャン・コクトー―幻視芸術の魔術師

講談社現代新書
ジャン・コクトー―幻視芸術の魔術師

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  • サイズ 新書判/ページ数 259p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061492745
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0270

内容説明

詩・小説・評論・絵画・映画・演劇・バレエ―ジャンルを越え、時代を刺激する表現者ジャン・コクトー。特定の運動に与することなく幻視を追求した芸術家の足跡を辿る。

目次

第1章 ベル・エポックの青年詩人
第2章 ディアギレフ、ストラヴィンスキー、ピカソ―第一次大戦をはさんで
第3章 コクトー神話の中の芸術家たち―狂乱の時代
第4章 ナチス・ドイツ占領下のパリとコクトー
第5章 パリ解放とコクトー芸術の新たな胎動
第6章 内なる知られざる神の探究

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

9
自分にとってコクトーは避けていた人物の一人。だってなんか気取ってるし近寄りがたい。と思いつつ読んだら、これが大層面白かった。詩、舞踊、音楽、演劇、映画と、既成の芸術を超えた領域横断的な場所で、ある種のプロデューサーの立場から詩の世界を切り開いた人物だったらしい。後世の総合芸術の礎を築いた部分でも重要だし、なにより活動の全体から読み取れる芸術への愛には心を打たれる。この人をもっと知りたいと率直に感じさせてくれた。2013/06/27

ネムル

6
詩と映画を少し齧った程度でいたがそれ以外にもバレエ、演劇、晩年には教会の壁画まで描いて、その守備範囲は思いのほか広い。著者が舞踊方面に造詣が深いためか、コクトーの芸術の根にロシアバレエ団との出会いに重きを置いている。その総帥ディアギレフの「俺を驚かしてみろ」という言葉への対抗など、その後の歩みは戦闘的で峻烈。映画『恐るべき子供たち』をめぐってJ・P・メルヴィルから監督の座を虎視眈々と狙うコクトーの執念めいた願望が面白い。死後の映画化だが、『山師トマ』のジョルジュ・フランジュとの邂逅は無かったのだろうか?2013/08/24

Sayuri Abe

0
大学の講義でコクトーが活躍した時代は多く時間を割いていたが、大部分はシュルレアリスムやダダイズム等で、コクトーは名前だけが登場した程度。つまり今迄、芸術の中心地において周辺的な一詩人でしかないという認識。処がどうだろう?コクトーの才能を大きく三つ挙げるなら①豊かな感受性をイメージとして具現化する才能②社交性をもって周囲を取り巻く人物の中から秀でた人材を起用し組み合わせる事で作品をプロデュースする才能③嘲笑も非難も芸術の糧とする才能、だろうか。「阿片」の仕事でフジタとのコラボが言及されていなかったのが残念。2014/02/10

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