内容説明
宿命の地=カナン(パレスチナ)を舞台にくり返された、長く根深い歴史。流血の抗争はなぜ起こったのか?宗教や民族紛争、石油資源をめぐる思惑、難民問題など、複雑にもつれた中東問題を、国際政治のダイナミズムの中に位置づけ、解明する。
目次
1 パレスチナへ―ユダヤ人国家イスラエルの成立
2 米ソの中東進出とスエズ危機
3 イスラエルの軍事力
4 パレスチナ解放運動の変遷
5 第4次中東戦争と石油危機
6 イスラエル社会の変貌
7 レバノン戦争の構図
8 ペレストロイカの影
9 インティファーダ―占領下の民衆蜂起
10 湾岸戦争とパレスチナ問題―さまざまな「リンケージ」
11 中東和平国際会議のゆくえ
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aster
61
2回目の読了。簡潔にまとめてあるので何回でも立ち返り読んでしまう。パレスチナ問題と冷戦を関連付ける重要性を再確認した。2020/05/15
i-miya
61
2014.02.25(02/07)(つづき)高橋和夫著。 02/25 (P026) ◎シオニズムと帝国主義。 シオンの丘-自分たちの祖先の地。 エルサレムのシオン。 シオンの丘。 この丘の名にちなんで、この運動「シオニズム」として知られる。 その推進者、「シオニスト」。 「国のない民へ、民のいない国へ」のキャッチフレーズ。 ユダヤ人の於パレスチナへの流れ、増す。 だが、そこは、民のいない国のどではなかった。 パレスチナ人の居住地であった。 2014/02/25
i-miya
51
2014.01.12(01/07)(つづき)高橋和夫著。 (p024) ナポレオンと民族主義。◎ドレフュース事件の衝撃。 ユダヤ人に対する迫害事件。 ドレフュース=フランス軍参謀本部に勤務する唯一のユダヤ人、アルフレッド・ドレフュース大尉。 1894、ドイツのスパイであるとする、濡れ衣、エミール・ゾラら支援、無罪勝ち取るが、衝撃。 ユダヤ人は自らの国を持たなければならない。 2014/01/12
Aster
49
これまでにも中東の本を読んだ、ってのもあるけれどパレスチナ問題がかなり分かってきた!面白いと形容していいものか分からないけれど、一つ一つの事実がとても興味深くて2日足らずで読めてしまった。しっかり解説している。モーゼからの宗教的な背景からではなくナチドイツ台頭からのユダヤ人の亡命から順を追って説明されていてとても分かりやすい。イランとイラクの区別も付かず、何故中東問題にアメリカが出てくるのかも分からなかった自分はもう居ない。2019/11/11
i-miya
43
2013.08.30(再読)高橋和夫著。 2013.08.30 副題=パレスチナ問題の構図。 (まえがき) 中東にあふれているのは、解説書と和平案に関するものばかり、平和も和平もなかった。 しかしいま(1991.10)、アラブ・イスラエル紛争の歴史で、初めて包括的和平への真摯な機運、高まりつつある。 客観はない。 客観の顔をした主観でしかないだろう。 しかし、あえて、公平な記述という虹を追った。 つもりである。(1)桜美林大学経済学部、 (2)学習院大学法学部、(3)国際開発センター、(4)貿易研修セン2013/08/30