内容説明
待つ、耐える、粘る、頑張る…。いきすぎた「がまん」は、こころの歪みやねじれをもたらす。一方、エゴ抑制の習慣がなければ、人間らしく生きていくことはできない。「がまん」=自己抑制のメカニズムを解き、その活用法をとおして、ストレス時代の「自己実現」を考える。
目次
第1章 消費時代に生きる我慢
第2章 我慢強さの形成
第3章 感覚刺激に対する我慢
第4章 我慢と心身の反応
第5章 我慢を生む脳の働き
第6章 我慢上手になる方法
第7章 我慢を学ぶ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tac
4
25年以上前に書かれた本ですが、内容は現代でも十分役立つものです。ウォークマン(カセットテープ)やゲームウォッチが出てくるあたりが、時代を感じさせますが、、^^;。まず、自分がやりたいことをやる、嫌なことからは逃げる、というのが動物としての本能であり、その感情をどのように抑えるか(我慢するか)という方法が書かれています。ただ、そのような感情を押さえつけるだけでは、いずれ破綻してしまうので、その感情をいかに生産的な方向(自己実現)に向けるか、ということが本書の趣旨です。2014/05/15
カイザー
0
初版が1987年と結構古いのですが、内容は現代でも違和感無いものでした。無意味ながまんをするのではなく、自己実現を目指すための方法として、自己抑制を活用していく。また、自己抑制はどうやって形成されていくのか。分かりやすく書かれています。2012/10/28
ataka
0
がまんの心理学。「人間関係の我慢でもっとも多いのは、自己の人間としての存在を無視されたり軽視されたりすること」p.22 「人は、大きな安心によって不安を薄めていくことができる」p.114 「相手(環境)の好ましくない面には我慢して、好ましい面に対して好意的に対処しよう。(中略) その結果、相手が好意的に出てくるようになれば、我慢は報われたのである」p.1212012/05/26