出版社内容情報
【内容紹介】
5年生のノブオは、右田先生にしかられ、山おくへかけだしました。道にまよって、林の中の一けん家をたずねると、洋服を着たフクロウが……。いつのまにか、クレヨン王国へまよいこんでいたのです。ノブオは、王国のパトロール隊長として、冒険の旅に出ます。楽しい読み物に子どもの主張をおりまぜた「クレヨン王国」シリーズ2作め。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
13
☆4 ノブオの担任がクズすぎて読み進めるかどうか迷った。人間性が最悪なのだけどお母さん方には人気があって、これぞ「憎まれっ子世に憚る」なのだろうか…。改心とか和解なんて望まないよ。とことん痛い目に遭ってほしい。ノブオに代わってこてんぱんに踏んづけてやりたい。さらにノブオは自分の落ち度から妹が盲目になってしまっていて背負ってるものが重すぎる。そんな子がパトロール隊長ってプレッシャーに押しつぶされないか?と余計な心配をしてしまう。2024/12/02
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
昔読んだのは青い鳥文庫ではなかったのですが、どうしても出版社も表紙も覚えていないので、こちらで。星座観察の夜、妹のクレヨンをなくし、右田先生(相性が悪い)とケンカして、山奥にかけこんだノブオ。道に迷いクレヨン王国にきてしまった。秋の花ワレモコウや、水の精スージーと友だちになったり、パトロール隊長に任命される。水の精と火の精の戦いに巻き込まれていく…。2021/07/23
昼夜
10
誰にでもいい先生がいないように誰にでも嫌な先生はいないと思うけどノブオに対する右田先生はかなり子どもっぽい。でもそんな先生を見ていて高学年の時の担任を思い出した(笑)。クレヨン王国はハッピーエンドなんだけどちょっとハラハラした。反りが合わないのは仕方がないけど目の敵にせず接しようと自分の嫌いな苦手な人の顔が浮かんだ。2010/04/15
有無(ari-nashi)
10
再読。自分の不幸で精一杯だった主人公が、先生、父、妹、母の気持ちにまで目を向けられるようになるまでの話。ワレモコウのエピソードは小学生の時に強い衝撃を受けた。相手が嫌な人なのは自分のせいでもあるかもしれない、なんて考えたこともなかった。2009/05/12
アヤ姉
9
再読。これは、大人になった今だからこそ考えさせられる話だと思います。テーマが重い。クレヨン王国のキャラの中でも、ノブオの背負っているものは重たい。でも、それを子どもに読ませる福永さんがすごい!! また、何度も読んで自分を見つめなおしたいです。2013/06/02