出版社内容情報
小松 左京[コマツ サキョウ]
著・文・その他
堤 直子[ツツミ ナオコ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
292
SF作家・小松左京さんの全25編収録の子どもさん向けのジュブナイル・ショートSF短編集は、未来の子ども達に期待を込めて書かれた健全な内容で非常にシンプルですが大人の読者の方も幼い頃の童心に帰って楽しめますね。原文は平仮名が多いですが字数短縮の為に漢字に直して書きますね。『宇宙人のしゅくだい』学校の帰り道、突然頭が痛くなって眩暈がしたかと思うと目の前が真っ暗になった。気がつくとヨシコは真っ暗な所にいた。辺りを見まわすと横にキラキラ輝く物があった。星みたいだなとヨシコは思った。私一体どこへ来ちゃったのかしら?2022/04/17
あーさん☆本に埋もれてます(╯︵╰,)
51
理系の話と戦争について。2019/08/07
詩 音像(utaotozo)
34
1981年刊。読み残しがあったような気がして再読。ジュブナイルのショートショートが25編で、やや雑多な印象。宇宙人と空飛ぶ円盤が出てくると、古めかしい印象なのは仕方がないか。戦争モチーフの作品はさすがの小松節で、子供達へのメッセージがストレートに伝わる。「にげていった子」「ぬしになった潜水艦」「ロボット地蔵」にグッと来る。偶然だが「つゆあけ」が『ズートピア』鑑賞後に再読できたのはタイミングが良かった。脱線ついでに『ズートピア』傑作、必見です。「つゆあけ」との共通点はギャグだけですが、念のためw2016/05/26
へくとぱすかる
29
1990年の第25刷を入手。さっそく読む。宇宙人テーマが多いのは、書かれた年代を反映しているのだろう。まだ宇宙や未来への期待が大きかったころ。児童向きに書かれたとはいえ、社会への批判を含み、そして未来への希望がほのかに見えるようだ。未来の見えない今、SFも、こんな書き方はできないということが悲しい。2016/06/23
タルシル📖ヨムノスキー
26
朝日新聞連載の後、1981年に文庫化、つまり40年以上前に執筆された日本SFの第一人者が未来ある子供達に贈る短編集。対象は小学3・4年生くらいかな。登場人物の名前に時代を感じますが、わかりやすい物語の中にちょっとしたブラックユーモアや反戦メッセージが盛り込まれていて、大人が読んでも色々考えさせられます。この本が今でも〝青い鳥文庫〟で刊行され、読み継がれているというのが何だか嬉しいし、こういう本を子供達に手渡し続けられるなら、いつの日か人類は宇宙人から出された宿題を、何とかやり遂げられるかもしれませんね。2024/03/23