感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Mentyu
2
日本史上初の大衆社会の到来と、大正デモクラシーという開明的な風潮。明治以前とは人々の暮らしも考え方も変わってきた時代。そんなイメージをされがちなのが大正時代ではないだろうか。本書では、一般的に想像される大正時代の文化について一通り概説を行うが、一方で大正という元号に従った安易な時代区分への批判も行っている。また、大正時代の文化とされるものが東京を中心とした都市の先進文化にすぎず、後の軍国主義に繋がる要素は地方社会の中で確実に育っていたことも指摘している。2020/11/26
MIRACLE
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大正期の経済成長がもたらした大衆化と衣食住の変容について、総花的に紹介した本。好事家的な視点からの事実の列挙が中心で、退屈な内容だった。2015/08/09
よこ見
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聞きなれない固有名詞が多いのには困ったが、大正時代の政治や大衆文化について網羅的に語られており興味深い。第一次世界大戦後の好況に沸く成金がいる一方、全くその恩恵を被れなかった底辺労働者もいたという記述は、必ずしもこの時代を肯定的には捉えられないということを実感させる。今までは大正といえば大正浪漫というイメージがあったが、これからはこういう能天気な図式は引っ込めようと思った。2018/06/28




