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出版社内容情報
アスカロン失陥後、リチャードからは休戦が提案される。ヴァレリーは局面を打開すべく、敵地へと向かう……。名篇、転変の第4弾!辛くもアスカロンを脱出し、聖都イェルサレムに帰還したヴァレリーたち。そこにリチャード獅子心王からもたらされたのは、アスカロンの永久支配権と引き換えに、半年間の休戦を求める使者だった。
サラディンの意を受けて敵地に赴くヴァレリー、和戦を巡る対立から動揺するアイユーブ朝内部……そして、遂にヴァレリーの愛する者たちの血が流れる──。
定金伸治の贈る名篇、哀惜の第四幕!
定金 伸治[サダカネ シンジ]
著・文・その他
えいひ[エイヒ]
著・文・その他
内容説明
からくもアスカロンを脱出し、聖都イェルサレムに帰還したヴァレリーたち。そこにリチャード獅子心王からもたらされたのは、アスカロンの永久支配権と引き換えに、半年間の休戦を求める使者だった。サラディンの意を受けて敵地に赴くヴァレリー、和戦を巡る対立から動揺するアイユーブ朝内部。そして、遂にヴァレリーの愛する者たちの血が流れる―。定金伸治の贈る名篇、哀惜の第四幕!
著者等紹介
定金伸治[サダカネシンジ]
作家。1971年大阪府生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了。1991年、『ジハード』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞に入選し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
24
アスカロンの永久支配権と引き換えに半年間の休戦を求める、リチャードからの使者来訪による転機。和平派と抗戦派で二つに割れ、決裂するイスラム陣営。病がちなサラディンも伏せることが多くなっていく中、宿将の離反とその死に加え、常にヴァレリーの身を案じていたラスカリスの死を機に、ルイセは心の均衡を失い、周囲の人々にも暗い影を落とすことになってしまいました。大切な存在が次々といなくなってゆく喪失感で、今後への光明を見出しにくい展開ですが、そういった人々の思いがいつか報われる未来であって欲しい。そう願ってやみません。 2014/09/04
まりも
8
別離の回。物語も佳境に入ったというだけあって多くの命が無くなっていく。ヴァレリーの事を支え続けていた人物が一人、また一人と物語から退場していく展開は悲しいが戦記モノとしては仕方がないんですよね。主人公側だけ犠牲が無い状況っていうのはあり得ないんだよな。戦場では敵味方同じく命が失われていくがラスカリスとの間にあった約束は死を経ても果たされた。兄を失い思いを寄せる人物を失った彼女もまたラスカリスに会いに行ったのかな。2014/07/23
鳩羽
6
あんなに大変な戦いやら試練やらを乗り越えてきたのにこんなところで! こんなことで! とジタバタしたくなる4巻目。やたらとヴァレリーとエルシードがいちゃつき出すが、登場人物が増えた結果、出てきてない人の存在感があんまり感じられない。ただサラディンは格が違う感じはする。2015/01/02
がくちゃびん
5
20年前に挫折したところまでを読了し、ここからまったく未知の物語なのでめっちゃ新鮮な感覚で読み終えた。そのうえで感想を言うなら、ラスカリスのあのシーン、あんな展開であのシーンに繋がるのか……と感慨深い想いにかられることしきり。申し訳ないけど、ちょっと急展開過ぎないかな?と思ってしまうものの、まあこのシーンを削らなかったということは、作者自身このシーンこそ物語全体を貫く何かしらのメッセージなのでしょうか。思うところはすべてを読み終えてから語るとしましょう。2015/09/14
サケ太
2
哀しきは、別離の刻――。かれの欠けたものを埋めるためにおおくの人物が集まるが、その人物らも苦難を背負うことになる。哀しい、ただ哀しい。2014/09/08