講談社文庫<br> ハンカチの上の花畑

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講談社文庫
ハンカチの上の花畑

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  • サイズ 文庫判/ページ数 163p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061380400
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

masa@レビューお休み中

130
収録されているのは、表題作の 『ハンカチの上の花畑』を含めた3つのお話です。『ハンカチの上の花畑』では、酒屋のおばあさんから壺を預かってしまった郵便屋の奇妙な体験を。『空色の ゆりいす』では、椅子作りの夫婦に生まれた女の子とゆり椅子の行く末を。『ライラック通りの帽子屋』では、冴えない帽子屋の男が作った不思議な帽子を…。 それぞれが選択をしていく。郵便屋の男は壺を預かること、女の子は少年に頼みごとをすること、帽子屋は不思議な帽子を作ることを選んでいる。そして選ぶこ とで、数奇な運命の輪が回りはじめるのです。2014/06/09

はる

61
読友さんの御感想から。もう何度目かの再読。不思議で少し怖いけれど引き込まれてしまう。安房さんの作品は絵本よりも活字だけのほうが、空想して自分の世界に浸れるので好み。特に色の表現が幻想的で夢のよう。『ハンカチの上の花畑」の他、「空色のゆりいす」『ライラック通りの帽子屋」。どちらも好きな作品。表紙は色褪せて、紙も黄ばんできたけれど、これからもこの文庫本を読み返すと思う。2017/10/30

へくとぱすかる

58
欲張りがすぎると、どんなことになるか。初めから予感もしていたけれど、どんなに気をつけても、思わぬところから魔がさしてしまうものらしい。昔話なら悲惨な結末になるところを、安房さんはさすがに幻想のものがたりとして、救いのあるラストにしている。意外性も十分で、そこに着地するまでのクライマックスの書き方が独創的。続く「空色のゆりいす」にはホッとさせられる。いい話。「ライラック通りの帽子屋」もおもしろい。どうしてそんな話が始まるの? と思って展開が読めないでいるうちに、ぐいぐい引き込まれる。良い作品を3つも読めた。2021/03/30

コジ

20
★★★★★ 児童文学なので、癒してくれる思っていた自分が愚かでした。。。柔らかい口調ながら、胸がチクリと痛む話もあれば、仕事をすることの意味を諭す話もあり。反省させられました。大人になった今、読んで正解だった。そう思います。2015/07/10

みみずく

20
古本屋で表紙に惹かれて買った。 表題作他2編収録の童話集。表現や言葉が美しく丁寧で思わず音読してしまった。特に「空色のゆりいす」が好きになった。「ぼく、風の子。秋がさよならするとき、ほんのちょっと、やさしい、いい風がふくだろ。ぼく、あれだよ」 (P.110)2014/03/18

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