感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
0
邪馬台国の謎解き本にはあらず、邪馬台国を窓口にした古代史紀行ガイドブック。朝鮮半島の帯方郡から始まる古代史解釈は、古代の東アジア情勢との関わりから邪馬台国を読み解いていく視野の広さが抜群の面白さ。ところが、対馬、壱岐はいいとして、日本へ上陸すると途端に失速してしまい、当たり障りのない史跡めぐりといった印象に。あとがきに顕著なのですが、作者は邪馬台国論争からは数歩引いており、話題先行の古代史ブームには批判的であります。昭和50年代、併合時代を直接知る方々がまだ多かった時代の韓国旅行記としても貴重。星4つ。2015/08/16