出版社内容情報
オルゴール人形のくるくるちゃんは、ある日、外へ飛び出しました。カラスにさらわれ、犬に出会い、たどりついたその先には……?昔、少女のもとにいた人形は、その後長いことオルゴールの上で音楽に合わせて踊るオルゴール人形の「くるくるちゃん」として生きていました。やがて、風の気まぐれで、くるくるちゃんは広い世界へ飛び出していきます。
人形作家でもある著者が、独特の繊細なタッチでその小さな体から眺めた世界を描き出します。
人から人の手にわたっていく人形の、ふしぎな運命をえがいた、味わいぶかいお話。
こみね ゆら[コミネ ユラ]
著・文・その他
内容説明
オルゴール人形の不思議な運命。おにんぎょうだって、ひっしのときには、これくらいのことができるのです。
著者等紹介
こみねゆら[コミネユラ]
熊本県生まれ。東京芸術大学絵画科、同大学大学院で油絵を学ぶ。1985年に渡仏、パリボザールに通う。1992年、初めての絵本『Les deux Soeurs』を出版。1994年に帰国後、絵本作家、イラストレーター、人形作家として活躍。『さくら子のたんじょう日』(童心社)で第10回、『ともだちできたよ』(文研出版)で第18回日本絵本賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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tokotoko
46
オルゴールを開けたとたん・・・くるくるまわるお人形を見たことはありますか?私は、小さい時に、バレリーナが1人だけクルクル回るオルゴールをもらったことがあります。あまりにも可愛くて、ちょっと寂しそうで、「これは、誰にも見せちゃいけないかも。」って全然開けないまま、今はどこに行ったか?わかりません!このお話は、そんな??オルゴール人形、くるくるちゃんが主人公です。くるくるちゃん、どんなお人形人生を送るのでしょうか?ちょっぴり、ウルッとくるお話です。文も絵も・・・こみねゆらさん。幻想的だけど強さがあります。2015/10/20
anne@灯れ松明の火
34
南の南の隣市、新刊棚で。読友さんご紹介。セルロイドでできた人形・くるくるちゃん。みんなと同じ動きができず、とうとう他の人形と交代。寂しい思いをしていたら、その上に大変な出来事が……! くるくるちゃん、どうなる? 人形だから、自分で動くことができないはずだけれど、一か所だけ、必死に動くシーンが! それを説明する言葉に、クスッとしちゃった^^ ラストはほんわか♪ 良かったね、ミトちゃん!2015/12/01
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
32
どうなるかと先が気になったが、必要な人の元へと帰る事ができてよかったんですよね。元の持ち主は失くしたのか、捨ててしまったのかもしれないと、深入りして考えてしまいそうだけど・・・。こみねゆらさんの絵が素敵でした。2024/05/28
杏子
26
セルロイドでできた人形くるくるちゃん、軽いから飛んでいくとか、まるでアンデルセンのお話みたい。最後はよかった。ハッピーエンド!オルゴールと人形の組み合わせはいいですね!昔、もっていたオルゴールにそんな人形がついていました。懐かしい雰囲気。2015/11/16
小夜風
25
【図書館】セルロイドのお人形のミトちゃんが、いつからオルゴールのくるくるちゃんになったんでしょうね。タイトルは「オルゴールのくるくるちゃん」だけど、きっとオルゴールの中はミトちゃんの居場所ではなかったんだよね。立派なオルゴールで、本当に博物館にありそう。2015/10/25
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