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内容説明
フロンの本格的生産、使用が始まって以来、いまだ３０年にしかならない。フロンによる全地球的規模の成層圏オゾンの破壊は１００年以上たって、そのほんとうの結果が現われてくると予想されているので、現在、地球に住んでいるほとんどの人間にとって、それは自分たちや自分の子どもたちの受ける被害ではない。自分たちの孫、あるいはそれより後の世代の被る害である。今、フロンが大量に大気中に放出されるのを防止しなければ、孫の時代以後に、その莫大なツケがまわってくることになる。
目次
なぜ、オゾンが問題にされるのだろう？
地球をとりまく大気はどうなっているのだろう？
成層圏オゾンはどのようにして発見されたか？
成層圏オゾン層はどうしてできるか？
成層圏オゾン層はどのようにして観測するか？
成層圏オゾンはどんなしくみで消滅するのか？
オゾン分布は大気の運動とどう関係するか？
ＳＳＴ（成層圏超音速機）がオゾン層を破壊する？
窒素化学肥料はオゾン層にどう影響するか？
オゾン層の変化は生物にどんな影響を与えるか？
オゾン層の減少は気候にどんな影響を与えるか？
フロンはほんとうにオゾン層を破壊するか？
南極オゾン・ホールはなぜできる？
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eriko
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温故知新。オゾンホール発見以前のオゾン研究やフロン研究についても詳しくレビューされている良書。 成層圏オゾン研究は、1970年代ごろに活発に検証された、成層圏超音速機の運行がオゾン破壊をうながすことで気候変動をおこしかねないという問題提起によって大きく進んだ。結局、これは甚大な影響をおよぼすことはないという結論にいたったが、ここから得られた知識はその後のオゾンホール研究へと引き継がれていく。 なぜFarmannがオゾン減少傾向とフロンとをすぐに結びつけることができたのか不思議だったんだよなあ。2015/05/07
