出版社内容情報
【内容紹介】
この物語について
養蚕の歴史は、「魏志倭人伝」に書かれているほど古く、長いあいだ、わが国の民族産業として人々の生活を支えてきました。とりわけ、近代では、国の経営に大きな役割を果たしました。美しい絹の糸を吐くおかいこが元気に育ってくれるようにと、人々は、日夜見守り、心身をつかい、とりわけ主婦の働きは大きいものでした。また、おかいこが病気やねずみにやられないように、蚕影(こかげ)明神や蚕玉(こだま)様などの神様に祈り、蚕安全の猫の絵馬を奉納しました。猫も、ねずみ退治に一役を担ったのです。今日では、いろいろな化学繊維が開発され、この物語のじいさまやばあさまが経験したような養蚕の苦労は、だんだん忘れられていくようです。だからこそ、そのことを伝えたくて、清水耕蔵さんの絵に託して、この絵本を心をこめてつくりました。──武田英子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みさどん
18
おじいさんとおばあさんのために、山猫に弟子入りして修行するみけ。最後の目力の凄さはみもの!。にらみだけでねずみをやっつけるのだ。養蚕を大切にする思いが描かれる。炎にまかれる修行は、死んじゃうんじゃないかと心配した。2025/04/05
里中
7
すてねこのみけは拾ってくれたじいさとばあさが育ててるおかいこを守るため、山猫の八方にらみの術の特訓を始めます。 表紙のみけの表情に惹かれて思わず手に取ってしまいました。 じいさやばあさの為に何日も何日もじっと我慢して山猫の火を睨み続けたみけの顔が、だんだんと力強く勇ましくなっていく姿が健気で胸が熱くなります。 うちの猫も電線にとまってる鳥を見ている時にたまにこんな顔をするので、八方にらみをしているのかな?と考えてしまいました。2011/04/18
きりんまま
2
よみきかせの会で読みました。小さなみけがじいさとばあさへの恩返しに、やまねこさまの元で八方にらみの術の修業をします。一年たって見事ねずみを退治し、恩返しができたみけ。それにしても、にらみの大目玉は迫力あります。2012/12/11
食いしん坊のっこ
2
図書館にて。司書さんのイチオシらしく、よくディスプレイ棚に入っています。虎太郎が知らなかったことば:おかいこさん2012/05/06
いっちゃん
1
おじいさんとおばあさんの期待にこたえられず、修業に。めぢからつけて、にらんだだけでネズミが殺せるように。子達は最初の方が可愛かったのにって。だから、最初はネズミになめられたんやってば。2013/08/26