出版社内容情報
【内容紹介】
コロボックルが本気で走れば、人間の目になんか見えるはずはありません。ところが、ふしぎな目をした男の子タケルには、そのすがたが見えるのです。コロボックルと友だちになった人間の物語です。──(「ふしぎな目をした男の子」)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
110
これまでせいたかさんやおチャメさんと、人に名前の無かったシリーズで初の人名「不思議な目をした男の子」タケルくん2歳。高速で動くコロボックルを、視認できる動体視力が優れた子供と言ってしまえば身も蓋も無いが、トモダチとなるコロボックルを、ひげもじゃの、つむじまがりの、がんこもののじいさまコロボックルに持ってくる設定の妙。45年前の物語にして、すでに環境破壊への警鐘をさりげなく含ませ、期せずして人間とコロボックル達の連携で取り戻す、生命の循環する澄んだ水湛える桜谷用水池。ツムジイの住む、土瓶の家イラストが秀逸!2016/01/13