内容説明
堺の商人から宇喜多家に仕え、さらに豊臣秀吉に仕えることになった異色の武将・小西行長。キリシタンゆえの苦悩、文禄・慶長の役での活躍、石田三成との友情や加藤清正との確執、そして西軍に身を投じ関ヶ原に散ったその生涯を、実証歴史作家の著者が、あますところなく伝える。
目次
弥九郎行長の出自
政商小西隆佐
お福さまと弥九郎
備前の梟雄宇喜多直家
疑心暗鬼の戦略外交
情報屋小西弥九郎
現形の橋渡し
弥九郎の初陣
秀吉の水軍部将として
紀州攻めと兵站の武功〔ほか〕
著者等紹介
森本繁[モリモトシゲル]
1926年、愛媛県に生まれる。九州大学法学部卒業。高校教師を経て、文筆活動に入る。実証歴史作家。『征西府秘帖』で第二回歴史群像大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BIN
3
小説かと思ったら、小説ではなかった。豊臣秀吉による朝鮮出兵をソフトランディングさせようと苦労した小西行長の生涯を解説した作品。友愛外交で嵌められ、騙されるところは小説ではあまりないと思うので、ここは目新しかった。また通説とは違い慶長の役では加藤清正への復讐心のあまり内通してしまっているという話も紹介しているのも珍しい。あまり華々しい活躍ぶりはない武将なので知名度は低いが、もっと知ってほしい人物です。2014/04/23
Ryuji Saito
0
もっともっと陽の当たってもよい武将。再評価のきっかけにしたい1冊。2012/11/04