内容説明
太平洋戦争で帝国艦隊の枢要を占めたのは空母だった。開戦から珊瑚海海戦までは空母の航空力により、不敗神話を生んだ。だが珊瑚海海戦の勝利の戦訓を生かしきれなかったため、ミッドウェー海戦では主力空母を一挙に4隻も失う痛敗を喫する。以後、新鋭空母を投入すれども劣勢は挽回できなかった。開戦から終戦まで、国家の命運を担って戦った空母21隻の一生を綴る。
目次
赤城
加賀
蒼龍
飛龍
翔鶴
瑞鶴
大鳳
瑞鳳
祥鳳
鳳翔
信濃
隼鷹・飛鷹
『千歳』型・龍鳳・伊吹・大鷹・雲鷹・冲鷹・神鷹・海鷹
著者等紹介
菊池征男[キクチマサオ]
1940年、宮崎県延岡市生まれ。東京新聞をへて月刊雑誌『丸』の編集に37年間携わる。取締役写真部長で退社。その間、坂井三郎氏(故人)を核とした「零の会」会長。フリーカメラマン集団「三八クラブ」会長。学習研究社『歴史群像太平洋戦争シリーズ』に寄稿。その他専門誌などに執筆。週刊誌にもコメントを寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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植田 和昭
10
全般的に面白かったです。しかし、ミッドウエイの敗戦で運命の5分間説を今だにとなえていたり、古過ぎます。あの戦いは、日本海軍のおごりから、負けるべくして負けた戦いです。また誤記も多く、きちんと校正したのかなあと疑問に思いました。 2017/10/14
Eiji Nanba
0
「艦これ」の影響を受けて読み始めたこの系統の本、何冊目になるのだろう。今回の本は空母に特化して書かれている。太平洋戦争て活躍した空母はほとんど沈没させられているので、当然のことながら読後感は沈鬱。艦これでは、大事に育てていこう、と強く心に誓いました(^^;。2017/10/22
伊 謄
0
筆者は雑誌「丸」の編集に37年携わっていたそうですから、こういった書物を著すには悪くない人選のように思われます。 しかし、実際にはそういった雑誌に関わっていたことによってその間の戦史研究の進捗に遅れてしまった面が出てしまったようです。 たとえば、この文庫のあとがきでミッドウェー海戦に触れているのですが、それについて「質量とも日本海軍に劣るアメリカ軍がたった五分間の攻撃で、太平洋戦争の潮流を逆転させたのだ」と述べ、アメリカ海軍にとっての勝利は、まさに「信じられない勝利」とも記しています。 しかし、現2011/07/30