内容説明
名門井伊家の嫡男ながら父の死で流浪の生活を送る少年・直政と、長年の人質生活を脱し徳川家再興に乗り出した青年武将・家康の邂逅。家康は自分に似た境遇の直政を小姓に抱えて寵遇し、直政も一身にその期待に応え、赤備えで先鋒を駆ける姿は“井伊の赤鬼”と畏怖されるまでに成長する。政治と外交を叩き込まれて30歳にして家中最多の12万石を与えられた直政が、何よりも望んだのは家康の天下。深い信頼関係で結ばれた主従が歩んだ天下への道のりを描く。
著者等紹介
江宮隆之[エミヤタカユキ]
1948年、山梨県生まれ。中央大学法学部卒業。1989年、『経清記』で第十三回歴史文学賞、1995年、『白磁の人』で第八回中村星湖文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BIN
6
タイトルには家康とついているが、基本は井伊直政メイン。井伊直政ものとしては初めてです。幼き頃に赤備えの山県昌景に出会うのがいいですね!戦場では猪武者だけど、政策もイケるという徳川軍では珍しい人物なので家康の大のお気に入りとなっている。終盤に出てくるが確かに蒲生氏郷と似てるかもと思えた。家康の狸ぷりはほとんど見えないようにわざと書いてるようです。相変わらず読みやすく、初心者にはいいかも。2019/05/13
ゆうへい
1
タイトルで目に留まりますが、内容は井伊直政を中心に描かれています。赤備えをまとった意図や、家康に仕官するところが一番重要な場面でした。その後、徳川四天王の一人として徳川家を盛り立てていく直政の姿は、感慨深いです。井伊直政の生涯が分かりやすく描かれている本として、仕上がっています。
土方ゆきこ
1
昨年の大河ドラマ「おんな城主直虎」以来、地元静岡県ゆかりの武将という事で井伊直政の小説を初読み。 直政が家康の下で成長し赤鬼と呼ばれる程の猛将になっていく様子が、まるで映像で見ているように感じた。 続きが気になり、ページをめくる手が止められなかった。2018/08/17
びノ字
1
井伊直政のこと知りたくて一番最初に読んだ本。短所については強調されてないから、かっこいい井伊くんに気持ちよく浸れるとこが好き。
にき
0
(売)2010/07/12