学研M文庫
江戸しのび雨―市井稼業小説傑作選

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784059007814
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

池波正太郎、平岩弓枝、宇江佐真理、山本一力、柴田錬三郎などの昭和・平成の時代小説の名手が描き出す泣けるアンソロジー!

江戸の市井で己の仕事に矜持を持つ人びとの情緒あふれる来し方を、昭和・平成の時代小説の名手が描き出す、豪華アンソロジー! <収録作家>池波正太郎、平岩弓枝、宇江佐真理、山本一力、南原幹雄、五味康祐、柴田錬三郎、伊藤桂一<作品解説>縄田一男。

内容説明

江戸の市井で生きる人びとの喜怒哀楽、己の仕事に矜持を持つ男と女の意気地と清々しさ。江戸から現代へと時代は移り変わっても、通底に流れる情緒や人情は変わりようもない…昭和・平成の時代小説の名手が描き出す、豪華アンソロジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

40
再読。夜兎の角右衛門という密偵、鬼平シリーズにいたかしらん? とまたも思いながら読んだ「看板」。伊藤桂一さんの鬼怒川沿い宿場阿久津の河岸問屋シリーズを読むきっかけになった「鬼怒のせせらぎ」。今回もまた五味康祐さんがこんな人情話を書くとはという感慨に浸った「火術師」。そのほか宇江佐真理、平岩弓枝、山本一力、柴田錬三郎と安定のアンソロジーです。2024/01/16

ドナルド@灯れ松明の火

23
各話しんみりする。池波「看板」は何度も読んでいるが選ばれるのが当然。女乞食の看板、角右衛門の掟が絡み合う鬼平の中でも秀逸な一話。南原「蔵宿師」も起承転結がうまい。五味「火術師」も再読。お由の気っぷが胸を打つ。宇江佐「雑踏」再読。聞き屋与平シリーズの初期作品。宇江佐さんの世界が確立されている。惜しい方をなくした。合掌 2015/11/21

タツ フカガワ

9
作家8人のアンソロジー。池波正太郎「看板」は、鬼平シリーズを始める前のパイロット版的短編だとか、面白い。五味康祐にこんな人情話があったとはと驚いた「火術師」。柴田錬三郎最後の短編だという「一心不乱物語」は、あの独特の語り口を懐かしく思いながら読みました。また「鬼怒のせせらぎ」で知った初読みの伊藤桂一、今度は著作を読んでみよう。このシリーズは面白い。2018/07/08

山内正

4
娘あいを貰いたいと、父親が居ないのを承知なのにと亀治 先の御台所の年寄に仕え出来た子 お断りしますと 娘は人当り良く機転の効く子 今度のは乗り気でしたが父親は口外 出来ない人なんですねと 老人から経緯を話し 心豊かに健気な女は妻として充分 解らぬ男は阿呆じゃと 大奥勤めをしてたそうな 下から娘が城の太鼓が鳴って 将軍様が亡くなったと 家慶の唯一人の子が血筋か絶えたか あの人の血筋か2021/08/09

山内正

4
渡し場から喜作に背負われ娘が 百姓姿だが足抜けの女だと 鬼怒川の川岸問屋が川の差配をする 大旦那は日誌でその日の事を読む 母が危篤と一目会いたいと白河村の 忠吉が客で店に ハルに知らせ こっそり抜け出せと 白河までは二十里 弱った娘の足じゃ無理かと一人付ける事に 二日して男二人が逃げた女郎を探し 穏やかに聞くがいざとなれば絡んでくる目をしてる。 金は百両だまだ残ってると 法外な話だと言い返す時 外から岡っ引きが三人きて 何をしようとするんだと縄を打った 半月して娘と忠吉等が戻った 追手はもう来ないと 2020/07/04

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