内容説明
江戸城の台所人、鮎川惣介は天性の鋭い嗅覚の持ち主である。将軍、家斉に気に入られ話し相手をさせられているうちに『台所人に身をやつした御庭番』などと陰口を言われる始末。幼なじみの御広敷の添番、片桐隼人と大奥で起こった盗難事件を調べていくうちに陰謀の臭いが漂い始める。御膳所に京料理人、桜井雪之丞が現れ、怪しい行動をとる。惣介は曲亭馬琴に相談するが、謎は深まるばかりだった。
著者等紹介
小早川涼[コバヤカワリョウ]
三重県伊勢市生まれ。愛知教育大学教育学部教職科心理学教室卒業。高校時代より日本史、特に江戸の研究を始める。趣味は古典文学、時代小説、国内外の推理小説の濫読。小学校教諭、中学校講師などを経て現在に至る。日本推理作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うずら
13
包丁人侍事件帖シリーズ・第1弾。将軍家斉の料理人である鮎川惣介は、天性の鋭い嗅覚の持ち主。愛嬌があるとは言われたことはあっても、男前だと褒められたことは一度もない。京都からやって来た捉えどころのない料理人、桜井雪之丞は何やら怪しい。幼馴染で頼りになる片桐隼人、博識で傲岸不遜な曲亭馬琴を絡め、惣介は事件を探っていく。親子、特に父親と息子というのは、男同士なだけに難しいのでしょうか。美味しそうな料理と、推理と謎解きが面白かった。2014/06/14
さいちゃん
7
「武士の献立」のDVDを見た後に、本屋さんで見つけて買ってみました。料理と事件がうまく構成されていて、面白かったです。登場人物も個性的で興味深く、シリーズになっているようなので、続きも読んでみようかと思います。2014/06/22
ひろ
5
面白い!読んでよかった。お腹がグ~、心がほっこりなりました。こういう時代物は入り込むまでに結構かかる私ですが、すんなり最初から楽しめました。生湯葉揚げ、海老豆腐、鶏団子の味噌雑炊、試したい料理がたくさんだった。2012/06/19
勝部守
4
鼻が利いて、食い意地が張っているが、憎めない等身大の主人公。2017/09/27
あかんべ
4
惣介が夜食として家斉に毒見なしで、温かい料理をだす。将軍の愚痴の聞き役に徹したいところだが、それ以上の役を背負う。でも主から、頼られるって、気持ちいいことだろう。2014/06/01
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