内容説明
江戸を騒がす盗賊・疾風の権蔵一味に、南北町奉行所が翻弄されていた。権蔵の尻尾は掴めず、捕縛は失敗の連続だった。常に一味に裏をかかれる捕り物に、南町奉行は当番方与力・栗原平之助に内通者の探索を命じた。仲間から、うつけと呼ばれて疎まれ、ただ与力部屋の片隅に座っているだけの平之助だったが、人知れず隠した凄腕と明晰な頭脳で、権蔵たちに罠を仕掛け一網打尽を狙った…。
著者等紹介
芦川淳一[アシカワジュンイチ]
1953年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経て、ミステリーやジュニア小説を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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文句有蔵
4
あんまり記憶喪失ばっかり出てくるので、「金輪際この作家とは絶縁する!」と言った舌の根も乾かない内に、手持ちの本が無くなったが故にとはいえ、大人買いした中の未読に手を伸ばしたのだが、結果は「よかった」。佐藤雅美の「居眠り紋蔵シリーズ」のまんまパクリ。与力であることと、陰の実力者というところがオリジナルか(笑)紋蔵のパチモンと承知して読むなら楽しめるだろう。紋蔵は人物の魅力を読ませる物語だというのが私の評価だが、こちらは捕物帖といえるかもしれぬ。記憶喪失が出てきて今度こそ愛想を尽かす、歪んだ楽しみもある。2015/01/17
沼田のに
0
坂岡真の「うぽっぽ同心」は現在進行形の強力うぽっぽ。こちらはうつけ卒業のやりて「うつけ与力」。どっちかといえばこちらが好ましい。6/102013/10/09
M2
0
面白かった。主人公の設定はありがちだけど、息子と娘がいい。2011/05/24