内容説明
深川の隠居・海津軍兵衛は元徒目付で四面四角な頑固者。引退した今も鍛錬を欠かさず、近頃めっきり機嫌がいい様子に周りの人間は訝っている。だが現役徒目付の息子・俊介は、ひょんなことからその理由を知ってしまい心配が尽きない。ある夜、大久保・抜弁天脇の武家屋敷で惨殺事件が起きる。だが下手人の目星がつきながら調べが止ってしまった。どうやら倒れていた娘の指先に問題があるらしい。事情を知って憤った軍兵衛は―。
著者等紹介
小林力[コバヤシリキ]
1926年、栃木県足利市生れ。旧制松本高等学校を経て、1951年、東京大学経済学部経済学科卒業。新聞社を定年退職後、大学講師、番組制作編集会社に勤務するかたわら、エッセイなどの執筆活動に入り、『旋風喜平次捕物捌き』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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