内容説明
ウラ師は特技を活かし、事件が起きる前に、悪の芽を摘みとるのが務めだ。右京は三十二歳、深川で横笛の稽古所を開いていた。端正な面持ちで、森田座の囃子方として出向く横笛の名手だが、裏の顔は“夢幻”という最高の離れ技を使う掏摸だった。文政二年、江戸中を震撼させた凶悪な押し込み強盗事件のあと、右京は両国橋で書状を掏る。それが忌まわしい惨劇の始まりだった。
著者等紹介
早坂倫太郎[ハヤサカリンタロウ]
1935年、東京生まれ。青山学院大中退。広告会社勤務、フリーライターを経て作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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