出版社内容情報
奥州岩月藩の金庫番、出入司元締の要職にある富沢兵伍郎は、藩上層部の権力闘争を尻目に、新田開発を推進、さらに良質の木材の「輸出」をもくろむなど、疲弊しきった財政の建て直しに日々奮闘する。しかしその途上、藩は幕府から蝦夷地出兵を命ぜられる――!
内容説明
おのれの判断で黙々とことをなす気質―「そこむし」とあだ名される富沢兵伍郎。奥州岩月藩の金庫番、出入司元締の要職にあって、藩上層部の権力闘争を尻目に、新田開発を推進、さらに良質の木材の「輸出」をもくろむなど、疲弊しきった財政の建て直しに日々奮闘していた。しかしその途上、藩は幕府から蝦夷地出兵を命ぜられる。莫大な出兵費用など藩庫にはない。そこで兵伍郎は、ある大胆な方策をとるのだった…。
著者等紹介
渡辺毅[ワタナベタケシ]
1934年、樺太生まれ。1990年「小さな墓の物語」で第一回東北・北海道文学賞受賞。その後、文学同人「文芸東北」に加わり執筆活動に取りくむ。1996年『ぼくたちの日露戦争』(邑書林刊)で第一二回坪田譲治文学賞を受賞。2002年「アプトルヤンペ」で第八回歴史群像大賞優秀賞受賞
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