出版社内容情報
長崎奉行のあまりの無理無体に上訴すべく江戸を目指す杢兵衛夫婦。それを追う傭われ刺客・俵六の前に現れた、赤穂藩の密命を帯びた朋友と家老の娘。島抜けした次郎吉と同行する杢兵衛らが、それぞれの運命の糸で手繰り寄せられた地の名は大菩薩峠。
内容説明
淫蕩な長崎奉行に妻のおふみを横恋慕され、抜け荷の濡れ衣まで着せられた薬種商の杢兵衛。公儀に上訴すべく脇街道を江戸へ奔る二人は島抜けした江戸っ子の次郎吉に出逢い一蓮托生の道連れに。一方、夫婦を追う傭われ刺客・俵六の前に現れたのは赤穂藩の密命を帯び江戸へ向かう朋友の幾太郎と家老の娘・稲。それぞれの胸中にわけありを抱く者たちが運命の糸で手操り寄せられた、その地の名は大菩薩峠…。
著者等紹介
西村望[ニシムラボウ]
1926年、香川県生まれ。新聞記者など数多くの職業を経験した後、1978年、社会派犯罪小説『鬼畜』で衝撃的デビューを飾り、その後、犯罪小説に新境地を開いた鬼才として第一線で活躍を続ける。次々と話題作を続出し『薄化粧』『丑三つの村』『犬死にせしもの』など映画化された作品も数多い。また最近は『還らぬ鴉』『密通不義―江戸犯姦録』など本格派時代小説の貴重な書き手の一人としても活躍
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