出版社内容情報
今まで語られることの少なかった戦場での兵士の日常生活。カラーページでは下士官兵の糧食から軍装、各種携行備品の変遷を詳解。また、帝国陸軍の糧食の給与法、種類、兵站に関する初の通史である帝国陸軍糧食史は必読。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
和中光次
1
巻頭の日本陸軍の食事の写真は、おいしそうなものが多かった。健軍当初から終戦までを扱っているが、初期の頃は飯盒はただの食器で炊飯はできなかったり、水筒の登場が遅くて、しかも最初はガラス製だったり、日清戦争あたりまでは糒(ほしい)が携帯食だったりするのは意外だった。台湾出兵では戦死者は6名なのに病死が500名を超え、出征者は約6千人で、一人平均2.7回羅病している。南方での戦闘では疾病対策が何より重要であり、医薬品が不足した状況下では大量の病死者が出ることがわかる。2020/01/30
りんか
1
衣食住とあるが食に関する内容が圧倒的に多い。明治からWW2にかけての戦場での食糧事情が人間だけでなく軍馬軍犬軍鳩に至るまで詳しく書かれていて面白い。輜重輸卒が兵隊ならば蝶々トンボも鳥のうちとは言うものの食べなけれは生きられない。個人的には炊事場の写真が見られて嬉しい。2013/05/20