出版社内容情報
昭和戦前期の日本を震撼させた昭和維新運動。彼らは何をめざし、なぜ蹶起し、そして挫折したのか。その実相に迫る!
浜口首相狙撃事件、血盟団事件、五・一五事件、永田鉄山斬殺事件、二・二六事件…。昭和戦前期、“尊王倒奸”を掲げた事件が連続的に起こった。彼らは何を目指し、なぜ挫折したのか。日本を震撼させた「昭和維新」の実相に迫る渾身のノンフィクション。
【著者紹介】
歴史家、アジア・ナショナリズム研究家である著者は、政治結社「玄洋社」の初代社長・平岡浩太郎の曾孫にあたり、アジア主義者の巨頭である頭山満や、政治運動家・内田良平とも血縁筋となる人物。
内容説明
浜口首相狙撃事件、三月事件、錦旗革命事件、血盟団事件、五・一五事件、永田鉄山斬殺事件、そして二・二六事件…。昭和戦前期、“既成政党撲滅”“悪徳財閥解体”を叫んだ事件が連続的に起こった。“尊皇討奸”を掲げ、“国家革新”を唱えた彼らは、何をめざし、なぜ蹶起し、そして挫折したのか。日本を震撼させた「昭和維新」の実相に迫る!
目次
第1部 「昭和維新」の胎動(昭和維新への前奏曲―昭和維新運動の始まりと二人の中心人物の思想;浜口首相狙撃事件―「昭和維新」の号砲となった一発の銃声;桜会と三月事件―国家改造を企図した幻のクーデター計画;錦旗革命事件―満洲事変に呼応した国家改造計画とその失敗;血盟団事件―一人一殺 僧形の革命家が主導した国家革新テロ)
第2部 五・一五事件から二・二六事件へ(五・一五事件 その1―海軍の青年将校が中心となって起こした襲撃事件;五・一五事件 その2―幻に終わった「世界の喜劇王」の暗殺計画;天行会および独立青年社事件―五・一五事件の背後で胎動していた新たな計画;神兵隊事件―内乱予備罪に問われた民間壮士の蹶起計画;救国埼玉青年挺身隊事件―二・二六事件の序章となった民間人のクーデター事件;少年血盟団事件―昭和維新運動に影響された「興国東京神命党」の蹶起)
第3部 二・二六事件と「昭和維新」の挫折(陸軍士官学校事件―真実か?捏造か?士官候補生によるクーデター計画;真崎教育総監更迭問題―激化する陸軍内部の派閥抗争;永田鉄山斬殺事件―陸軍省内で起こった軍務局長の暗殺;相澤事件公判闘争―二・二六事件の前哨戦となった相澤中佐擁護運動;民間壮士の「二・二六事件」―思想家・西田税の昭和維新に賭けた生涯;東條英機暗殺計画―憲兵政治と戦った筑前勤皇党の後裔と軍人)
著者等紹介
田中健之[タナカタケユキ]
昭和38年(1963)11月5日、福岡市生まれ。歴史家。拓殖大学日本文化研究所附属近現代研究センター客員研究員を経て現在、ロシア科学アカデミー東洋学研究所客員研究員、岐阜女子大学南アジア研究センター特別研究員。昭和58年(1983)に中国反体制組織『中国の春』の設立に関与、平成元年(1989)の中国天安門事件において反体制派を支援した後、ソ連崩壊に伴いモスクワに渡り、ロシア各界に人脈を広げる。玄洋社初代社長・平岡浩太郎の曾孫に当たり、黒龍会の内田良平の血脈道統を継ぐ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ゆうきなかもと