出版社内容情報
昭和が生んだ写真界最後の巨匠・秋山庄太郎の没十年メモリアル企画。女優・花・作家・風景・抽象…写真家の集大成がこの一冊に。
昭和が生んだ写真界最後の巨匠・秋山庄太郎の没十年メモリアル企画。女優・花・作家・風景・抽象…幅広い活躍をした写真家の集大成がこの一冊に。昭和史を飾る銀幕のスターから文人墨客との交流まで、代表作や名作、知られざる写真家の素顔や活動などを満載!
内容説明
写真界最後の巨匠、美の集大成。没後10年メモリアル。
目次
第1章 おんな(原節子―永遠の美女;エキゾチシズムへの憧憬;美しき女、麗しき女 ほか)
第2章 花(花宴;花舞台;花の貌 ほか)
追想 青春の日々
第3章 時代の顔(作家の風貌;芸術家たち;日本の宰相 ほか)
第4章 遊写三昧(パリの四カ月;風描雨刻;造形の美 ほか)
資料編 秋山庄太郎小史(秋山庄太郎略年譜;秋山庄太郎名著・名文;秋山庄太郎小事典)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
39
会員制ギャラリー蔵書。女優編では「原節子」「吉永小百合」「栗原小巻」のポートレートは懐かしかった。文士編では「川端康成」が良い。おすすめは薔薇の連作です。 2019/05/12
ほじゅどー
1
★★★秋山庄太郎は自分の信じる「立場」からの「美」を追求し続ける写真家。その「立場」あるいは「視点」は作品が鑑賞する側の心に感じさせるものがあるかどうか。本人曰く「いわばいい意味での通俗性」。不惑の40歳。壁に突き当たってパリへ行き決心したことは、45歳までがむしゃらに働き以後はライフワークの「花」にかけるというもの。花には華やかな美しさと目立たないけれど渋い美しさがあって、これは女の人の顔と同じでドラマチックとも言える。花が擬人的にも見える。2016/04/16
サトル
0
秋山庄太郎の写真家人生が盛りだくさんに詰まっている本だった。45歳までがむしゃらに働き、以後はライフワークを設定して晩年をそれに賭ける...そんな決意を胸にパリ外遊を起点に力みなぎらせ、有名女優を専門にした週刊誌の表紙連載で功成り名を挙げて、片手間の趣味とも言える”花舞台”の撮影も愉しみ、数々の文豪や宰相たちの肖像も手掛けながら、そんな仲間たちとゴルフや酒を興じた末に、晩年は”遊写三昧”の日々。激動の昭和の真っ只中にあって、それもこれも天賦の才能に裏打ちされた、詰まる所は人徳のなせる技だったのだろう。2021/11/12