内容説明
1904年に空気中の窒素を固定するという発明がなされず、火薬の量産ができなかった。そのため莫大な火薬を消費する艦載砲が使えず、海戦においては衝角戦闘艦が大暴れする世界が出現!第二次世界大戦は史実どおり起きるが、日英同盟は続いている。トンボの顎のような衝角のほか秘密兵器をふたつも備えたドイツのポケット戦艦『グラーフ・シュペー』に挑む螺旋形の動力衝角をもつ試作艦『快天』。イギリスの誇る35000トンの最新鋭戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』を屠り、インド洋、太平洋を荒らしまわる『シュペー』。追い詰める『快天』。果たして勝敗は。
著者等紹介
山本平次郎[ヤマモトヘイジロウ]
東海大学理学部卒業後、システムエンジニアを経てライターに転身。乱読と実務経験で身につけた分野を問わない広範囲な雑学を武器に、ミリタリー、科学技術、歴史などの解説を手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CCC
6
ドリルが活躍する怪作を期待していたけれど、思ったよりも地味だった。なぜか料理ネタの比重が重い。個人的にはハーバー・ボッシュ法が発見されなかった世界という設定に興味をひかれたけれど、そこは火薬を使いづらくするための縛りに留まり、特に掘り下げられることもなかったのは残念だった。2019/03/09
ねんこさん
3
わーい!ドリルすごーい!ドリル艦と噛みつき&クロー艦がドッタンバッタン大騒ぎだね!たーのしー!2017/02/11
三毛招き
1
意外にもトンデモというわけではなく、冒険小説っちっくな良作。ドリルの理由付けも意外とちゃんとしてる。/伏見宮元帥がいい役の架空戦記って初めて読んだ。2011/03/29
niz001
1
ジャケ買いしたんだが残念な感じ。もっと、こうベタやけど「グラーフシュペーの新型衝角の前に次々沈められる連合艦隊、そのピンチを救ったのは動力衝角を装備した謎の艦。その正体は山本五十六が極秘に建造させた快天だった!」的展開を期待してたのだが。2011/01/27