内容説明
かつての軍事要塞の多くは、いまは、ただ「廃墟」として「持続」している。風化してゆく石や煉瓦は、自然と繋がりながら、その長き「時間」の中で「風景」として何を語るのか…。廃墟を撮り続ける孤高の映像作家が、DVDと自身による書き下ろしの紀行文・写真で提示する、見つめることの意味と、歴史への新たなパースペクティブ。
目次
第1章 小笠原諸島
第2章 由良要塞
第3章 大久野島
第4章 広島湾要塞
第5章 下関要塞
第6章 佐世保要塞
第7章 川棚魚雷発射試験場
第8章 函館要塞
著者等紹介
田中昭二[タナカショウジ]
映像作家。1957年生まれ。日本大学芸術学部卒業。出版社で雑誌、書籍の編集、ビデオ制作を経て、1994年ピンク映画「ザ・いんらん」で映画監督としてデビュー。以後、劇場公開作品「スパンキング・ラヴ」「イグナシオ」を撮り、そのスタイリッシュな映像感覚が評価される。2003年、日本の代表的廃墟を独自のイメージで捉えたDVD「廃墟ロマネスク」を、2005年には実験的な作品「エロス+廃墟」を公開、廃墟映像の鬼才として注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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