内容説明
ある夏の日、人を信用せずに美しい妻と隠遁生活を送る先生に私は出会った。先生の暗い過去に興味を抱くが、話してくれることはなかった。そして時が過ぎ、危篤の父を見舞いに帰省中、先生から一通の手紙が届く。それは、誰にも打ち明けることができなかった過去が綴られ罪悪感に責められた遺書であった…。
著者等紹介
夏目漱石[ナツメソウセキ]
1867~1916。江戸の牛込馬場下横町(現在の東京都新宿区喜久井町)出身。本名は夏目金之助。帝国大学英文科を卒業。卒業後は、教職を経てイギリスへ留学。帰国後は、東京帝大の講師として英文学を講じながら雑誌『ホトトギス』にて処女作「吾輩は猫である」を発表。その後、「倫敦塔」「坊ちゃん」で人気作家の地位を固めていく。晩年は胃潰瘍や糖尿病、神経衰弱に悩まされ、「明暗」を執筆中に胃潰瘍の悪化により死去
高橋ユキ[タカハシユキ]
北海道出身。1986年に「過激にお嬢さま」(白泉社)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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千木良
1
私は 暗い人生の影を 遠慮なく あなたの上に 投げかけて あげます しかし 恐れては いけません その中から あなたの参考に なるものを お攫みなさい2015/06/29
yellowtulip
1
原作に相当忠実な描写がいい。絵柄も雰囲気がある。構成もよくて面白い! ただ「私」の卒業祝いの席にテーブルクロスがなかったのが残念! Kのいっこくな感じがいい。奥さんかわいい。登場人物が美しく描かれていて物語に入りやすい。でも先生の造形はやや耽美的な気がする。眼鏡も現代的すぎる気がする。しかしおすすめの本です。
鳴蝉
1
絵がきれいで、原作に近い雰囲気で描かれていると思います。少し物足りなく感じたのは、原作を読んで自分の中にイメージが出来上がっているせいかもしれません。今までマンガ化された『こころ』を読んできた中で、原作の内容とイメージに近いと思いました。2010/05/23
黒田
0
Kの容姿がとても好みで、こころを漫画化した数冊の中からこれを選んでしまいました。原作の言い回しを再現していたり、先生が耽美だったり、絵がきれいだったりと個人的にはツボでした。現代文で「こころ」を習っているところなので、周りに勧めたいです(^o^)2011/02/07
とも
0
先生が美しい(笑)好きなまとめ方2010/04/16