内容説明
天正13年秋―。信州上田の雄・真田家は、存亡の岐路に立っていた。当主の真田昌幸が、徳川家康によって謀殺されてしまったのだ。この危機に真田の嫡男・信幸は、あろうことか本領安堵を約束する徳川、北条陣営に降ることを選択する。しかし、この決断に異を唱える者がいた。信幸の実弟で越後の名門上杉家中で、早くも「名将」の片鱗を見せはじめていた信繁である。信繁は、理不尽にも父を殺し、天下への野望を隠さぬ家康へ復讐を果たすべく、「幸村」と名をかえ、単身真田家を出奔するのだった…。敵は家康、いざ覚悟。武田の「誇り」と上杉の「義」を受け継ぐ若き天才・真田幸村驚異の軍略をもってここに見参。本格戦国シミュレーション。
著者等紹介
百目鬼涼一郎[ドウメキリョウイチロウ]
1962年、茨城県に生まれる。96年、『鉄甲船異聞、木津川口の波濤』で第6回少年ジャンプ小説大賞特別奨励賞を受賞。05年、『南朝の暁星、楠木正儀』で第11回歴史群像大賞佳作受賞。06年、『戦国武勇伝』シリーズでデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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