内容説明
勉強ができても、魅力的なリーダーにはなれない―。コミュニケーションスキルや倫理観、「負けない心」を育むために、世界の「将来、国を支えるエリート」たちは、どのような学校教育を受けているのか?各国のさまざまな英才教育の実態を克明にレポートし、日本の教育の深刻な問題点を浮彫にする。
目次
序章 世界標準の「エリート教育」とは何か
第1章 世界の未来を予測する教育環境
第2章 国家戦略とエリート教育
第3章 早期バイリンガルは世界の常識
第4章 IQだけではないトータルバランス
終章 日本のエリート教育は再生できるのか?
著者等紹介
河添恵子[カワソエケイコ]
1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、1986年より北京外国語学院、1987年より遼寧師範大学へ留学。「大集合!地球に暮らす子どもたち」(NHK)など、テレビコメンテーターとしての出演も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Humbaba
3
エリートと呼ばれるような人は、それなりの教育を受けている。それは確かに平等ではないと言われるかもしれないが、みんなが平等ではエリートは生まれない。恵まれた教育環境は、必ずしも幸福になるかは不明だし、上に行こうとすればそれに応じた苦しさはある。おsれらを乗り越え、かつ、エリートとしての責任感を持つことができれば本人も周囲も幸福になれる可能性は高まる。2024/07/20
河江田 知ろう
2
本書は、未来を嘱望されるエリートの教育現場について、世界各国で取材を続ける著者のレポート。日本での運動エリートは所謂甲子園名門校に入学してスキルを高めるが、西洋サッカーだとクラブや名門リーグにスカウトされると言う違い。また、学力的に日本や中国、シンガポール等の"所謂"詰め込み教育と西洋の"ゼロから"教育の違いなど興味深かった。特にロシアの数学エリートの育成環境には興味を抱きました。正し一概に「エリート」が画一的な教育環境で育成かと言えば、世界各国で違う訳で、それを日本に当てはめる必要は必ずしもないと思う。2013/02/27
ぺんきち
1
また読んだ。エリートの条件として頭脳明晰であることの他に、人格にも優れ、宗教心、倫理観、リーダーシップがあり、スポーツに優れているとあった。そして、なにかにトライするとそれを褒める精神。世界は圧倒的に加点主義であること。実は子育てに活かせるヒントが多い。2022/11/04
すぐる
1
◎:世界のエリートを育てる教育を知れる2012/03/21
ささの葉
1
各国の教育事情の片りんを垣間見るには面白いけれど、そこから“エリートの条件”に結び付けるのは、少々論旨が飛躍しすぎているかも。教育体制が変わって、いくらエリート候補生を育てても、彼らを受け入れ、育てる社会的土壌が現在の日本に果たしてあるのか…といったほうがむしろ疑問。2011/05/26