出版社内容情報
安土城を陥落させた上杉謙信であったが――突如織田信長の大船団が姿を現す。織田水軍は堺湊に盤踞し、信長の座す大鉄船は、さながら海に浮かぶ魔城と化した！ 京の諸勢力もいまだ向背定かならず、窮地に陥る上杉謙信。この苦境をどう切り抜けるのか！？
内容説明
天正６年３月。安土城を陥落させた上杉謙信は、麾下の将兵たちを雑賀衆を束ねる鈴木孫一のもとへ派遣し、鉄砲術を習得させていた。修練に励む越後将兵の眼前に、突如織田信長の大船団が姿を現す。全面を鉄板で覆われた大安宅船は、雑賀水軍の砲撃を物ともせず、瞬く間にこれを粉砕する。織田水軍襲来の報を得た謙信は、まず、摂津有岡にて不穏な動きを見せる荒木村重を鎮圧すべく軍勢を南下させた。織田水軍は紀州水道を抜け堺湊に蟠踞し、信長の座す大鉄船は、さながら海に浮かぶ魔城と化した。京の諸勢力はいまだ向背定かならず、実姉からも命を狙われ続ける上杉謙信。果たして、この苦境をどう切り抜けるのか。
著者等紹介
吉本健二［ヨシモトケンジ］
１９６７年、和歌山県に生まれる。東京大学文学部博士課程修了
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