出版社内容情報
宇野功芳は、クラシック・ファンの間でカリスマ的存在の音楽評論家である。同書は30年前に出版された宇野初の評論集で、幻の名著と、復刻を望む声が高かった。来年評論活動50周年を迎える著者の原点ともいえる著作の復刻シリーズ、第一弾である。
内容説明
早春の夕方、うす暗い風月の店に射し込んでいた一条の光と、スピーカーが歌ったワルターの第40番、それは20代初めの最も強烈な体験であった。だからぼくは今でもこのレコードをあまり聴く気がしない。貴重な青春の思い出を、古ぼけた写真のように取出して幻滅を感じるのが怖いからである(本文より)。多くの音楽ファンを育てた名著、待望の復刻。
目次
モーツァルト(モーツァルトの人と作品(管楽器のための協奏曲;モーツァルトの娯楽音楽 ほか)
モーツァルトの演奏家たち(R.シュトラウス;トスカニーニ ほか))
ブルックナー(ブルックナーの人と作品(第八交響曲;第九交響曲 ほか)
ブルックナーの演奏家たち(ワルター;シューリヒト ほか))
演奏におけるモーツァルトとブルックナーの造型について
著者等紹介
宇野功芳[ウノコウホウ]
1930年東京都生まれ。国立音楽大学声楽科卒業。1953年『ディスク』に「ブルーノ・ワルターの芸術」を寄稿して音楽評論家デビュー。現在『レコード芸術』『クラシックプレス』など多くの音楽雑誌に執筆。指揮者としても活動、高い評価を得ている
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