出版社内容情報
主人公のクラスに、男の子が転入してきました。ライオンのような瞳を持つ彼は、しゃべらないし、笑わないし、だれとも遊びません。彼がイギリスの学校にやってきたのには、理由があったのです…。難民問題を通してえがかれる、友情と勇気と冒険の物語。
内容説明
ある日、アレクサのクラスに、ひとりの男の子が転入してきました。その子は、だれとも話さず、笑わず、遊びません。彼がイギリスの学校にやってきたのには、理由があったのです…。世界でいちばん勇敢な男の子アーメットと、世界でいちばん友だち思いの女の子アレクサの物語。
著者等紹介
ラウフ,オンジャリ Q.[ラウフ,オンジャリ Q.] [Ra〓f,Onjali Q.]
性別や年齢を問わず多くの人びとが手を取りあい、女性にとって公正で平等な世界を実現することを目指す団体「Making Herstory」の創設者。休日には、カレーやダンケルクにくらす難民家族への支援活動を行うほか、地元の書店に足しげく通っている。『5000キロ逃げてきたアーメット』で作家デビュー
久保陽子[クボヨウコ]
1980年、鹿児島県生まれ。東京大学文学部英文科卒。出版社で児童書編集者として勤務ののち、翻訳者になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
78
児童書。イギリスの難民の話▽ロンドンに住む9歳のアレクサはタンタンの物語が大好きな女の子。3人の親友がいて毎日楽しい。ある日アレクサの後ろの席に転校生アーメットがやってきた。アーメットは笑わず誰とも喋らないけれど、ライオンのような瞳にアレクサは惹かれて友達になりたいと思う。アーメットがシリアから逃げてきたこと、難民として旅をしている間に妹を亡くし両親とも離れ離れになったことを知ったアレクサは「世界一の計画」をたてる▽難民問題に純粋に立ち向かう子ども達の姿がいい。良本だけど割と厚い。2019年刊2023/07/21
ケロリーヌ@ベルばら同盟
59
ロンドンの小学校に通うアレクサは、元気いっぱいの9歳の女の子。新学期が始まったある日、外国人の男の子が転入して来ました。誰とも話さず、笑わず、ライオンのようなきれいで悲しげな瞳の彼、アーメットと、何とかして友だちになろうと努力するアレクサ達でしたが…。「難民」という痛ましい境遇を生み出す社会の歪み、戦争の残酷さに直面した子ども達が抱く純粋な疑問と怒り、悲しみが心を抉ります。小さな胸を痛める子どもに対する親や教師の考えや立場も様々。アレクサが実行した英国ならではの「世界一のプラン」が、夢があって痛快です。2021/06/26
まる子
25
アレクサ(9才)のクラス、一番後ろの席に転校生が来た。アーメットは言葉がわからない。どこから来たの?家族は?ーこれは難民問題を扱った児童書。シリアから来た難民のアーメットのために、エリザベス女王に会いに行くのはフィクションではあったけれど、グレタさんのように、誰かが行動する→報道される→問題として扱われる。事は時には必要なんだ。知らない事をそのままに、見てみないふりをしていてはダメ。自分と見た目や状況を排除したくなる心理、大人が手を差し伸べてほしい。友達のために行動した4人に拍手👏2023/06/28
Incisor
12
アレクサはイギリスに住む9歳の女の子。ある日やってきた転入生の男の子アーメットが気になるのは、彼が誰とも交流しようとしないから。アーメットが誰なのか、どこからどうして来たのか明らかになるにつれ、アレクサは友達とともに思いもかけない計画を企てる。アレクサたちと一緒に心を痛めたり、大胆で痛快な行動に心を奮わせながら、難民問題をより身近に感じ、出来ることに思いをめぐらせる。友達、家族思いのアレクサもまた癒えることのない心の傷を抱いていること、後半にしめされたアレクサや友達のルーツの多様性にも感じ入った。2020/01/23
ジャービル
8
難民問題を、小学生の視線で描いたお話。 小学生が読み易いようになっていると思います。 水辺に転がった子供の亡骸、あの写真のショックは皆もう忘れてしまったでしょうか? 受け入れが良いか悪いかの議論の前に、子供たちにこんな問題があることを知ってもらうのは、大切なことのように思います。 来るべきクリスマスシーズンにプレゼントに添えて、お子さんに渡してあげてください。 2019/12/02
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