内容説明
“でき”のいいおねえちゃんと、ふつうのぼく。ことの始まりは、おねえちゃんの拾ってきたネコだった…。おどおどしているネコとぼくの出会いをえがいた「ぼくのネコにはウサギのしっぽ」のほか、身近な動物との、心が温かくなる3つのお話。
著者等紹介
朽木祥[クツキショウ]
1957年広島市生まれ。被爆二世。『かはたれ―散在ガ池の河童猫』(福音館書店)で、第39回日本児童文学者協会新人賞、第35回児童文芸新人賞ほかを受賞。『彼岸花はきつねのかんざし』(学習研究社)で、第33回日本児童文芸家協会賞を受賞。鎌倉市在住
片岡まみこ[カタオカマミコ]
1968年東京都生まれ。版画作家・コルク人形作家。東京都在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
102
読友さんのレビューに魅かれて手に取りました。表紙の猫の存在感に吸い寄せられた『まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん』の朽木祥さん、片岡まみこさんコンビというのも嬉しいです。本書には猫のお話が1つ、犬のお話が2つ収められています。どのお話しも飼い主(子供)と動物たちの心が通じていく様子が胸に響きます。物言わぬ猫や犬と心が通う瞬間が鮮やかに書かれていて、心に沁みる優しさと愛おしさに、ギュッと抱きしめたくなります。片岡さんの版画も猫や犬たちの仕草がリアルに表現されていて、いつまでも心に残る素敵な版画です。2021/05/27
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
41
3篇の小さいお話。ペットや動物にまつわる家族のお話。ストリーもいいですが、それ以上に版画の絵がとても素敵でした。2020/11/18
ちえ
40
『まんげつの夜、どかんねこの足がいっぽん』のお二人の本。題名が気になって他館リクエスト。猫、犬、身近な動物の出てくる3つのお話。表題作、できのいいお姉ちゃんとふつうの僕。それぞれの猫も対照的。僕のギズモみたいな臆病な猫は全然なつかない…でもどんな猫でもうちの猫が一番、カケガエガナイ。そして臆病なところや短いしっぽは我が家のアイコン猫とそっくり、思わずそこだけ音読してしまった(^ω^)2つの犬の話も良くて、特に「おたすけ犬」の平吉。良すぎて読み終わって思わず泣いてしまう。さらに片岡まみこの版画がとてもいい。2021/05/08
anne@灯れ松明の火
31
読友さんから、片岡まみこさんとのコンビ作品だと教えていただき、隣市で。ペットのネコ、イヌとのお話が3つ。どれも心に沁みて、じんわりと温かくなる話。臆病で、なかなか懐かないタマ、ナンバー3を狙うダン、強情でマヌケなハリー。でも、みんな、どんないいネコ、イヌとも替えられない大事な家族だ。彼らとの話を通して、家族の愛情や幼なじみとの友情も描かれる。いい作品だった。飼い主・卓ちゃんの気持ち、仲間のイヌ・ハリーの気持ちがわかる平吉には泣かされた。こういう作品を読むと、動物が怖くて近づけない自分がますます悲しくなる。2016/03/07
花林糖
20
(図書館本)猫と犬にまつわるお話。短編3話。「ぼくのネコにはウサギのしっぽ/毒物110番/おたすけ犬」。猫って美猫じゃなくても可愛いんですよね。片岡まみこさんの版画が素敵で、表紙絵になっているネコとても可愛い。2016/03/30