内容説明
ぼくがとりそこなったボールは、なぜか見つからないことが多い。―どこへ消えたんだ?草むらをかきまわしていてギョッとした。ぼくのそばに、じじむさい顔の犬が、ぬうっと立っていたのだ。―へったくそ。しっかりとれよ!と、そいつはいっているようだった。それが、ぼくたちとジジとの出会いだった。小学校中学年から。小川未明文学賞第15回大賞受賞作品。
著者等紹介
宮下恵茉[ミヤシタエマ]
1970年、大阪府生まれ。梅花女子大学文化表現学部児童文学科卒。第4回小梅童話賞大賞受賞。『ジジきみと歩いた』で第15回小川未明文学賞大賞受賞。児童文学創作集団プレアデス同人。日本児童文芸家協会会員
山口みねやす[ヤマグチミネヤス]
東京生まれ。日本児童出版美術家連盟会員。絵本や童話のさし絵で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねこ
4
子どももおとなも一気読みなんじゃないかな。なんといってもキャラクターのつくりかたがうまい。とりわけジジ、いいね。2020/07/21
史
3
たった一年だけど、とても深い日々。なんの取り柄のない少年が、野良犬と生きることになり、日々振り回されながらも勇気を授かり、少しだけ大人になっていく。少し日常が少なくて、07年刊行であるけれどもそれ以上に昔の雰囲気である(90年代半ばくらいかな)からどうしても2024年代にはピンとこない部分もあるかな。しかしそれでも普遍的なもの、感情に突き刺さる部分は今でも色あせることはないでしょう。児童文学とはこういうものである。悪くない。2024/02/12
jenny
2
933冊 小4ヨンデミー #4歳 #7歳 #9歳 #読書 #絵本 #児童書2025/01/15
芦屋和音
1
小学校高学年にオススメできる本。途中からのはらはらドキドキの展開、主人公の頑張りに拍手。小川未明文学賞第15回大賞受賞作品。 2012/09/08
ゆいまある
0
小学生の娘に読ませようと購入。小学校中学年以上が対象だけど、大人が読んでも十分面白い。自分に自信を持てない小学4年生が、ジジという犬に出会って成長する話。犬が野良犬で、しかも老犬!というところが異色。ジジはなんにもしないけど、なんにもしないでただ傍にいてくれるだけで自然と勇気をくれる。そう犬ってそういう存在。DVというテーマも重くせずにさらっと書いていて書き手の力量が伺える。2014/08/20