出版社内容情報
四国の山奥の小さい小学校の先生とその教え子たちが3年間にわたって、ホタルの一生を研究したときの記録読み物。ホタルの光の美しさとふしぎさに引きつけられていく子どもたちの姿が、先生の目を通していきいきと描かれています。 小学高学年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
58
山の小学校で宿直をしていた原田先生が、児童にさそわれて谷に降りてみると、そこにはホタルが乱れ飛ぶ見事な風景が広がっていた。ホタルの観察と飼育が始まり、子どもたちは熱心に取り組み、研究を発表していく。取り組みの日々を淡々とつづっているのだが、そこにはドラマも生活もある。当時も公害のためにホタルのいる川は学校の近くだけだったという。子どもたちの取り組みは、村や県を動かし、ついに天然記念物に指定。半世紀すぎた今も、地元はホタルの里として知られているようだ。自然保護の大切さを、悲壮感なくポジティブに教えてくれる。2021/12/28
ほりん
26
1971年発行。徳島の山奥の小学校の先生が子どもたちとホタルの研究に取り組んだ3年間の記録。宿直中の先生のところへホタルを見に行こうと誘いに来た子どもたち。近所の谷川へ行くと光の饗宴だった。ここからホタルの研究は、始まった。観察・実験そして失敗。発見の喜びが伝わってきて、胸が熱くなった。子どもたちの熱心な姿に周りの大人たちも影響を受ける。研究の成果を発表することで、全国的なホタルの保護活動へとつながっていく。素直な感動が全ての始まり。子どもたちの思いを守り育てた先生も素晴らしい。自然の神秘にワクワクした。2021/06/14
-
- 和書
- IFRS教育の実践研究