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出版社内容情報
安楽死が合法化された未来の日本。
安楽死を希望する者は人名幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。
新人アシスターの遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。
暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。
話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。
内容説明
安楽死が合法化された未来の日本。安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。新人アシスターである遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。
著者等紹介
楪一志[ユズリハイッシ]
2021年、Web小説サイト「カクヨム」掲載作を加筆修正した、単行本『レゾンデートルの祈り』(ドワンゴ)にて作家デビュー。2024年からは作家育成プロジェクト「秘境の文筆家」の一員として小説作品の執筆活動に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
安楽死が合法化された未来の日本。人名幇助者〈アシスター〉となった新人の遠野眞白が、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく連作短編集。安楽死を希望する者はアシスターとの最低十回の面談が義務付けられる中で、大切な人々と離れ離れになって生きる理由を見失い、眞白の温かなサポートを受けていく中で生きる理由を見出していく人々がいる一方で、自分と死への価値観が全く異なる人と出会い、彼らのやりたいことを応援したり提案したり、寄り添って一緒に希望を見出したりと、彼女もまた成長していく姿がなかなか印象的でした。2025/07/03
栗山いなり
8
安楽死が合法化された未来日本を舞台に〈アシスター〉となった遠野眞白が様々な安楽死希望者と向き合っていく物語。これは良い物語だった!多少のパワープレイはあったがこういうご時世だからこそ刺さる命の物語に感銘を受けた2025/06/22
愛書家
8
安楽死が合法化されて近未来の作品。 死を身近に置くことで、生きるそのものを見つめ直せると思います。 普段は人は敢えて死ぬことを意識しませんが、誰だって一度は死を意識することはあるかと思われます。 これはそういう死にたいと願望する人を救済する魂の物語であるーー。2025/05/25
椎名
7
安楽死が合法化された未来の世界。安楽死を希望する人間はまず必須条件を満たしている必要があり、その後アシスターと呼ばれる幇助者と十回の面談が義務付けられているというのは実際行われるとしてもあり得そうな設定で良かった。しかし希死念慮というものにどれだけ向き合っていたか、それらを深掘りできていたかと言われると表面的に感じてしまった。単純に地の文の視点がブレすぎていてそれがノイズになってしまったのもマイナス。勇者になりたい男の話はなかなか良かった。2025/05/30
siro
1
★★★★★/面白かったけど、ちょっと読みづらかったな。他の人も書いてある通り、場面転換を挟まないで視点変更を挟んでくるのは混乱する。繰り返し文を読んでやっと理解できるみたいな状況が度々見られた。とはいえ、重要なのは話の内容。安楽死が合法化された世界と、前段階で中々に興味を誘ってくる設定だったが、結果としては、王道の感動ストーリをしており面白かった。そして個人的に、今作は感動ものの趣を文章の端々に宿していながら、涙を流すための話を書いていないように感じて、そこが少し新鮮だった。では、その感覚の根幹となるのは2025/05/31