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出版社内容情報
色あわせの才で綴る新米女房の平安出世物語
内容説明
時は平安、雅を愛し宮中に憧れる貧乏貴族の娘・明里は、家のために誰もが数日で逃げ出すという春日家に出仕することに。美形にもかかわらず風雅とはほど遠い春日家の三兄弟をかわしながら、新米女房の務めに励んでいた。明里が見立てた長男の装束や、荒れ放題の春日家での酒宴を見事に執り行った機転が兄弟の上官・有仁をも感心させる。そして持ち込まれた、後宮で起こっている不穏な企ての犯人捜しの相談。有仁の頼みで明里は鳥羽天皇が暮らす憧れの宮中に行くことに―!
著者等紹介
梅谷百[ウメタニモモ]
魔法のiらんど文庫でデビュー後、同レーベルで活躍中。代表作は第3回魔法のiらんど大賞“最優秀賞”受賞作『キミノ名ヲ。』(魔法のiらんど文庫)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
45
時代は白河法皇、鳥羽天皇、中宮章子等実在の人物が登場します。朝ドラの「おちょやん」ではありませんが、家の為とはいえ誰もが数日で逃げ出すという、イケメンではありますが曲者3兄弟のいる春日家に出仕。平安時代というのは色が勝負の世界なのか、家柄がよくてもセンスが悪くてはイマイチのようで。地道に働く明里が色に対するセンスの良さを認められ新米女房として働く。現代のウーマンパワーを発揮する礎ともなった女性かも。軽く流せる読み物でした。2巻目も紙本購入しとくんだったと今更ながらの後悔。2021/01/30
よっしー
22
タイトルと表紙絵にひかれて手に取りました。美形のくせ者揃いの3兄弟の元に働きに出た明里。恋のあれこれより、素敵な衣の重ねに目を輝かせるというのは、年頃の女性としてどうなの?と思う反面、好きな物を素直に好きと言えて、それを仕事に出来るというのは羨ましい環境でもあるなと思いました。最初は大反対していた3人も、気がつくと明里の虜になっているようですが…帝も含めて敵は多いようです。恋敵なのかは微妙な感じなんですけどね。素敵な世界観、続編も楽しみです。2022/09/09
withyuko
13
十二単などの襲(かさね)とか、重ねの色合わせに意味があったり、文を出すときに紙、薄様(うすよう)を重ねて色に意味をもたせたり、恋文だと花や木の枝に結び文として意味をもたせたり、平安時代の人はおしゃれ!雅!楽しいお話だー!と思ったら、最後のほう、帝に届いた怪しい文の謎をみんなで解く、青春モノとミステリーも入ってきて、言葉遣いとかは現代の言葉だし、漫画みたいで軽く読めた。平安時代の装束に興味があったら面白い本でした。2020/11/15
misalyn
12
平安の雅な世界なのに現代語。日本の伝統色、襲をこのように表現されるとは…清少納言は驚くに違いない(笑) いろいろ違和感はあるけど、古典の隅をかじれて面白い。早速続きを! 読み友さんからお借りした本2021/04/02
粋
7
面白かった。たくさん重・襲の色目ご出てくるので楽しいし、才能で難局を乗り切り認められていく話は好きだな。平安時代って和歌とかもそうだけど、裏の意味とかあって奥深いな。しかし、モテモテの主人公。5人に言い寄られてどうなるのかが気になる。2023/05/28