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出版社内容情報
少年兵レンカはその日、奇跡を見た。
それは、春に――四月に降る雪。血みどろの最前線に降り、あらゆる敵を凍てつかせる雪。
その奇跡を起こした少女は、こう呼ばれていた。『氷棺(ひつぎ)の聖女』と――。
レンカと少女はふとしたことから出会う。移ろいゆく戦局の、その束の間に訪れた平穏な日々。二人は少しずつ、その距離を縮めていく。
だが、彼らは忘れていた。
少年が「ただの兵士」であることを。
少女が「絶対の兵器」であることを。
これは愚かな少年と、幸せではない少女の出会いと、そして、別れの物語。
内容説明
少年兵レンカはその日、奇跡を見た。それは、春―四月に降る雪。血みどろの最前線に降り、あらゆる敵を凍てつかせる雪。その奇跡を起こした少女は、こう呼ばれていた。『氷棺の聖女』と―。レンカと少女はふとしたことから出会う。移ろいゆく戦局の、その束の間に訪れた平穏な日々。二人は少しずつ、その距離を縮めていく。だが、彼らは忘れていた。少年が「ただの兵士」であることを。少女が「絶対の兵器」であることを。これは愚かな少年と、幸せではない少女の出会いと、そして、別れの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虚と紅羽
21
救いがあるような無いような。 大きな盛り上がりはなかったけど"歴史の一端"を淡々と話すような作りが『所詮これは大きな戦いの中の小さな小さなフェアリーテイルであってサーガではない』みたいなそういう。レンカが忘れてしまえば、歴史の中に埋もれてしまうような些細な物語。 死にたがりの聖女の方も気になる。2019/11/18
真白優樹
19
血みどろの最前線で戦う少年が、聖女と呼ばれる絶対兵器の少女と出会い、始まる物語。―――春に降る奇跡の雪に揺れるは君の面影。 過去作と同じ戦いを最前線の兵士である少年の目から描き、更に悲惨さと悲劇性を増した中、束の間の交流と惹かれ合う心が一筋の儚い光を齎すも、その淡い光が容赦なく狩り取られる、その落差に心に重いものがのしかかる物語であり、いつかと今が交差する、必死に進んだ先の約束された悲劇がやるせなく、何とも言えぬ読後感が味わえる。遺された想いは少年の新たな光となるのだろうか。 うん、重いけど面白かった。2019/11/11
げんごろう
13
地獄という名の青春を生きる少年少女の恋物語。ボーイミーツガール作品が好きな自分に物凄く突き刺さりました。立場や性格が全く異なる二人の惹かれ合って行く過程は切なく温かく……。読了後は暫く余韻に浸っていたくなる素敵な作品でした。2019/11/13
かっぱ
12
ただの少年兵でしかない少年と『聖女』と呼ばれる超常の力を使う少女が出会うところから始まる物語。交わるはずのなかった二人がゆっくりと距離を縮めていく描写がとても感慨深い。終わりの見えない戦に身を投じたレンカと超然じみた力で戦を止めようとする四月。なんて悲しい物語なのだろう。だからこそ非日常の中で生きてきた二人が"普通"の日常の中で何気ない会話をするシーンが強く印象に焼きついている。待ち受けるのは約束された悲劇。それでも激動の時代に生きた二人にとって、かけがえのない日々をセイシュンと呼んだっていい2019/11/14
さい
11
戦場でのボーイミーツガール物。作家さんの前作とつながりがあるそうで気になりました。展開は王道という感じでしたが登場人物特にサブキャラが魅力的面白かったです。重めな話になっていましたが続きあれば読みたいです。2019/11/22
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